TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

「ボウイ&キーチ」*ロバート・アルトマン

1974-02_ボウイ&キーチ
THIEVES LIKE US
監督:ロバート・アルトマン
原作:エドワード・アンダーソン
脚本:ジョーン・テュークスベリー、カルダー・ウィリンガム、ロバート・アルトマン
撮影:ジャン・ボフェティ
出演:キース・キャラダイン、シェリー・デュヴァル、ジョン・シャック、バート・レムセン、ルイーズ・フレッチャー

☆☆☆★ 1974年/アメリカ/122分

    ◇

 恐慌に呪われた1930年代のアメリカ、ミシシッピー州。刑務所を脱獄した酒飲みの強盗チカモー(ジョン・シャック)とベテラン銀行強盗のT-ダヴ(バート・レムセン)、そして23歳の殺人犯ボウイ(キース・キャラダイン)の3人は、ともに終身刑の身。
 チカモーの親戚のガソリンスタンドに3人は身を隠し、自由の身を喜びながら新たな銀行強盗の計画を練っていた。
 そんな中に、彼ら無法者の世話を黙ってこなす痩せっぽちで陰気な娘キーチ(シェリー・デュヴァル)がいた………。

 アメリカン・ニューシネマの先頭を切った『俺たちに明日はない』(’67)よりもリアルな描写で、不況に喘ぐ時代のなかで一瞬の光を求め死の逃避行をつづける男女の青春ストーリーを、ロバート・アルトマン監督が活写した傑作。

 劇伴は一切なくラジオから流れてくるラジオドラマが効果的に演出され、ギャングたちの死に様も画面には映されず、それでいてエンディングの鮮烈さとラストシーンには感動をしてしまう。

 お世辞でも決して美しいとは云えないシェリー・デュヴァルの、コーラばかり飲んでいる病的なヒロインがなんとも素晴らしく、この感じがこの時代のリアリティを感じるところ。
 密告者マティを演じるルイーズ・フレッチャーの存在感も達者で、この作品を観たミロス・フォアマン監督が『カッコーの巣の上で』(’75)に抜擢したと云われ、期待に応えた彼女はオスカーを手にすることになったのである。

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