TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

「ザ・ドライバー」*ウォルター・ヒル

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THE DRIVER
監督:ウォルター・ヒル
脚本:ウォルター・ヒル
撮影:フィリップ・H・ラスロップ
音楽:マイケル・スモール
出演:ライアン・オニール、イザベル・アジャーニ、ブルース・ダーン
☆☆☆★ 1978年/アメリカ/91分

 ウォルター・ヒル監督の第2作目で、夜のロサンゼルスを舞台にしたスタイリッシュなハードボイルド映画の傑作。


 真夜中のロサンゼルス。
 その男(ライアン・オニール)は、カジノの裏口に車を止めて誰かを待っている。
 女(イザベル・アジャーニ)は、ポーカーでの勝ちを換金して裏口から帰るところ。
 そこに、カジノを襲った賊ふたりが男の車に飛び込んで逃走。男は銀行強盗やギャングたちの逃走を請け負うプロの“逃がし屋”。完璧なドライバーテクニックとLAの裏道に精通した男は、今夜も、鮮やかなハンドルさばきでパトカーを振り切り賊たちを逃がすことに成功。
 女に顔を見られていた男だが、どこか心が通じ合うふたり。
 一方、男を執拗に追い続ける刑事(ブルース・ダーン)には証拠が掴めない。男を誘い出すために刑事は、故意に銀行強盗を仕組むのだが……。


 登場人物の全員に固有名詞がない。
 ライアン・オニールは孤高でクールな“The Driver”[逃がし屋]。美しいイザベル・アジャーニはミステリアスな“The Player”[賭博師]。狂気をムキ出しにするブルース・ダーンは執拗な“The Detective”[刑事]。そして3人に絡む男や女も、“The Connection”[連絡屋]、“Glasses”[眼鏡]、“Teeth”[歯]などと呼ばれるだけだ。
 甘い夜気に包まれたロサンゼルスの闇を疾走する女と男たちを、見事にアメリカン・フィルム・ノワールとして創りあげたウォルター・ヒルのセンスに脱帽!
 
 人物背景を取っ払い、ドラマを簡潔にし、台詞は最小限に削ぎ落とされ、見どころのカーチェイス・シーンにも余計な音楽はない。タイヤの軋みとパトカーのサイレンが主役の如く夜の大都会に響くだけだ。
 寡黙なライアン・オニールとアンニュイなイザベル・アジャーニの関係も、ふたりが親しくなってもそこに愛情関係を芽生えさせない。ムダなものを省き、あくまで“The Driver”と“The Detective”との対決に終始しているヒルの脚本がスマートだ。

 ライアン・オニールは、ウォルター・ヒルが脚本を書いた『おかしなおかしな大泥棒』('73)出演中にこの映画のアイデアを聞いていて、“The Driver”役を希望していたという。
 
 ファムファタルな“The Player”に抜擢されたフランス女優のイザベル・アジャーニは、『アデルの恋の物語』に惚れ込んだウォルター・ヒル監督が熱望しての出演。英語の猛特訓が見事に実っている。当時22歳、美貌と演技力はさすがである。


1978_01_ザ・ドライバー
 この刺激的なキャッチ・コピーは映画前売券のみ。タイトルよりも大きいという大胆さである。

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Comment

ジョニーA says... "マイブログに・・・"
トラバ&リンク&引用、貼らせてもらいましたー
不都合あればお知らせください
どうぞ宜しく~(。-人-。)
2013.07.24 02:26 | URL | #E9eLvxbA [edit]
mickmac says... "Re: マイブログに・・・"
> ジョニーAさん
 はじめまして

「トラバ&リンク&引用」は承知いたしました。

こちらこそよろしくお願いします。
2013.07.24 15:27 | URL | #- [edit]

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