TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

「レディ!レディ」*太田圭監督作品

1989_01_レディ!レディ
READY! LADY
監督:太田圭
脚本:丸山昇一
音楽:安西史孝
主題歌:「Windy Boy」薬師丸ひろ子
出演:薬師丸ひろ子、桃井かおり、近藤敦、高橋ひとみ、清水綋治

☆☆☆ 1989年/アルゴ・プロジェクト/104分

    ◇

 1978年に13歳でデビューし、着実に“映画女優”を歩みつづけてきた薬師丸ひろ子の主演映画10本目にあたる作品。『メインテーマ』以来の桃井かおりとの共演で、薬師丸ひろ子はそれまでのお嬢様イメージを見事に払拭。このふたりのバトルが見もののシチュエーション・コメディである。

 東京、大手都市銀行で支店長次長としてバリバリ仕事をこなしているキャリア・ウーマン菅野萌子(桃井かおり)のもとに、突然、姪っ子の高橋亮子(薬師丸ひろ子)が田舎からバイクに乗って転がり込んで来た。
 独身の優雅なライフスタイルをおくっていた萌子には、「飲む」「打つ」「買う」が趣味の自由奔放な亮子ではソリが合うわけもなく、いちいちカンにさわる。顔を合わせれば口論するばかりの共同生活がはじまった。
 萌子からデザイン会社の就職口を紹介されても気に入らずブラブラしている亮子は、ある日、偶然入ったパン屋で吉野喜一(近藤敦)と知り合い、彼に興味を覚えてそのパン屋で働くことにする。
 一方、女性初の支店長として九州転勤の話が持ち上がった萌子は、仕事と中年ハスラーとの恋の行方に悩んでいた。
 そして吉野は、借金苦で自殺した父親の復讐のため、萌子が勤める銀行を爆破する計画をたてていた…………。


 一見、ひろ子の自由奔放な女の役は桃井のキャリアウーマンと反対のように見えるのだが、そのギャップが面白い。
 脚本の丸山昇一は、ニール・サイモンの『おかしな2人』の女性版を狙って書き始めたという。『おかしな2人』は1965年にブロードウェイで初演され、1968年にはジャック・レモンとウォルター・マッソーで映画化されたシチュエーション・コメディの大傑作だ。
 ウォルター・マッソー扮する妻と離婚したズボらなスポーツ記者と、ジャック・レモン扮する妻に逃げられた几帳面なニュース記者との絶妙なコンビネーションは、やもめになった男性ふたりだったから面白かった。
 それでも、本国ブロードウェイでは1985年にニール・サイモンの手による女性編が上演されているから、まんざらキャリアウーマンの女性がコメディの素材になったということだろう。
 日本でも『おかしな2人』の女性編は、2002年に小泉今日子と小林聡美で上演され、男性編(陣内孝則&段田安則)と同時上演だった。当時マチネーと夜の部で2編とも観劇したが、男性編を巧く女性編に生かし、ラストは男と女では大きく違って描いていた。

 さて本作は、性格のちがう女2人が共同生活を送りながら、そして、別々に旅立っていく。80年代に男女雇用機会均等法が制定され、女性が仕事を持ち自立していくのが当たり前になってきた時代。“女の時代”が流行したのだけど、“女の時代”というキャッチは男が生みだしたもの。映画を観て、女の自由を本気にするかどうかは、観客次第なわけであり………。

 バイクを乗り回すワイルドなイメージの薬師丸ひろ子は新鮮だった。(バイクシーンはスタントだろうが……)

スポンサーサイト

Post comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackback

trackbackURL:http://teaforone.blog4.fc2.com/tb.php/867-97ec0001