TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

「おかしなおかしな大泥棒」*バッド・ヨーキン

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THE THIEF WHO CAME TO DINNER
監督:バッド・ヨーキン
原作:テレンス・L・スミス
脚本:ウォルター・ヒル
撮影:フィリッピ・H・ラスロップ
音楽:ヘンリー・マンシーニ
出演:ライアン・オニール、ジャクリーン・ビセット、ウォーレン・オーツ、ジル・クレイバーグ、ネッド・ビーティ
☆☆☆ 1973年/アメリカ/105分

 お洒落でスマートな泥棒たちを描いた都会派コメディ。
 『夕食にやって来た泥棒』という原題を「おかしなおかしな~」の冠をつけた邦題は、ライアン・オニールが前年にバーブラ・ストライザントと共演した『おかしなおかしな大追跡』の大ヒットにあやかったもので(翌年には、ジャクリーン・ビセットがジャン=ポール・ベルモンドと共演した作品に『おかしなおかしな大冒険』と邦題がつけられた)、決して大笑いするコメディではなくシニカルな作品。ラストの落としどころは70年らしい甘さだが楽しめる映画である。
 

 コンピュータ・エンジニアをクビになったマッキー(ライアン・オニール)は、何を思ったか突然宝石泥棒になる決心をする。
 独学で泥棒のノウハウを習得し、宝石の古売屋(ネッド・ビーティ)と社交界の名花ローラ(ジャクリーン・ビセット)とタッグを組み、狙った獲物は必ずいただく連戦連勝の日々。金庫にチェスの駒と動きを示すメモを残すことで、世間からは“チェス泥棒”と呼ばれ注目される。
 保険会社の調査員デイヴ(ウォーレン・オーツ)が彼らを追いかけるのだが……。


 逃げる美男ライアン・オニールと美女ジャクリーン・ビセット、追いかける個性派ウォーレン・オーツは絶妙なキャスティングだ。

 『ある愛の詩』で世界的にスターになったものの、私生活はゴシップだらけだったライアン・オニールはシリアス路線から『おかしなおかしな大追跡』でコメディに乗り出し、本作と同時期の『ペイパームーン』も大成功している。

 ウォーレン・オーツは西部劇のならず者専門で、サム・ペキンパー作品の常連脇役。『ワイルドバンチ』('68)では主役4人のひとりになり、『ガルシアの首』('74)で念願の主演!(この作品は最高だった)
 強面役者が都会派コメディに出るなんて!それも、つまらない男、情けない男の役だ。だからこそ痛快。

 ジャクリーン・ビセットは『ブリッド』('68)で注目されたが、個性派台頭、美人女優不要のアメリカン・ニューシネマの時代に重なり、彼女はヨーロッパに居場所を移しトリュフォーの『アメリカの夜』('73)に出演。これが大成功だった。クールとエレガントを兼ね備えたセクシー美人である。

 お洒落でクールな音楽はヘンリー・マンシーニ。脚本は『ゲッタウィ』で注目された当時新人のウォルター・ヒルで、このあと『ストリートファイター』で監督デビューし、『ザ・ドライバー』『ロング・ライダーズ』『ストリート・オブ・ファイヤー』』とつづくハードボイルドな映画で評価をあげていくのだった。

 40年ちかくも前のコンピュータの扱いは、常人にとっては扱いきれるものではなかったわけで、まさにぼくらは、あの頃から途方もない未来にいるのだ…………。


1973-17_おかしなおかしな大泥棒

 70年代の前売券には、邦題名が載っていないものがたまにあった。

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