TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

「AGAIN〈アゲイン〉」*矢作俊彦監督作品

1984-01_アゲイン
監督:矢作俊彦
脚本:矢作俊彦
構成:矢作俊彦
音楽:宇崎竜童
出演:宍戸錠、藤竜也、榎木兵衛

☆☆☆★ 1984年/にっかつ/102分

    ◇

 2012年9月10日に日活が創立100周年を迎えた。

 『AGAIN〈アゲイン〉』は、にっかつ70周年を記念して製作された日活アクション映画の名場面集で、ハードボイルド作家矢作俊彦が構成・脚本・監督を手掛けた。
 銀幕の中で暴れまわったヒーローたちと、美しく愛されたヒロインたちへの一大オマージュである。

 『太陽への脱出』主演の石原裕次郎が放つマシンガンの弾が、1984年当時の“にっかつ”マークを撃ち砕くシーンからはじまり、そして、一世風靡した『狂った果実』を場末の映画館で見ている年老いた殺し屋エースのジョー(宍戸錠)が登場。
 『アゲイン』がただの名場面集映画にあらずなのは、登場したエースのジョーがかつての良きライバルたちを探し求めて彷徨うといったストーリーラインで構成されていることだ。

 日活アクション映画の信奉者である矢作俊彦が、日活映画らしいアクションや銃撃戦、そして麗しき美女たちとのラブシーンなどを主眼に、1956年『太陽の季節』から1971年の『不良少女魔子』までの187本の作品から37本を厳選し、この過去のフィルムからまったく新しい作品を創り出している。日活アクション映画への愛と夢が込められているのがよく判る。

 石原裕次郎や小林旭の日活アクションはリアルタイムでは見ていないが、どうにか赤木圭一郎の作品をTVで観たのが日活アクション映画の見はじめかな。
 1961年2月、日活撮影所内で新作『激流に生きる男』撮影の合間にゴーカート事故で亡くなった赤木圭一郎。享年21。“トニー”の愛称で呼ばれた彼は、和製ジェームズ・ディーンになってしまった。
 この作品は、1967年に『トニーは生きている・激流に生きる男』のタイトルで未完成作品を監修したかたちで公開された。この時の、ちょっとしたトニー・ブームみたいなものが中学生の頃だ。写真集が出たり、レコードが再発されたり………『拳銃無頼帖シリーズ』や『霧笛が俺を呼んでいる』『紅の拳銃』をTVで見たのも、近所の小さな映画館でロビーカードを眺めたのもこの頃だ。歌は、決して上手くはないんだけど好きだった。LPレコードもシングル盤も買った。
 
 赤木圭一郎は、日活映画と云えば誰の心にも残る伝説の俳優であろう。
 だから『アゲイン』のポスター(前売券ほか)は、裕次郎や旭ではなく、トニーなんだよね。


[登場作品リスト](本編での紹介順)
◆太陽への脱出
◆狂った果実
◆拳銃は俺のパスポート
◆二人の世界
◆鷲と鷹
◆泣かせるぜ
◆霧笛が俺を呼んでいる
◆俺は待ってるぜ
◆勝利者
◆太陽は狂ってる
◆天と地を馳ける男
◆泥だらけの純情
◆錆びた鎖
◆嵐を呼ぶ男(1957年:石原裕次郎主演)
◆嵐を呼ぶ男(1966年:渡哲也主演)
◆トニーは生きている・激流に生きる男
◆嵐を呼ぶ友情
◆女を忘れろ
◆口笛が流れる港町
◆拳銃無頼帖 不敵に笑う男
◆拳銃無頼帖 抜き射ちの竜
◆鉄火場の風
◆大草原の渡り鳥
◆太平洋のかつぎ屋
◆黄金の野郎ども
◆骨まで愛して
◆南国土佐を後にして
◆赤いハンカチ
◆嵐の勇者たち
◆危いことなら銭になる
◆帰らざる波止場
◆夜霧のブルース
◆夜霧よ今夜も有難う
◆紅の流れ星
◆黒い賭博師 ダイスで殺せ
◆都会の空の用心棒
◆ギターを持った渡り鳥

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