TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

「うらみ花」加山麗子

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加山麗子◆ うらみ花/センチメンタル・モーニン 1978年

 雪より白いまごころが 今のあたしにゃ欲しいのに
 汚れちまった過去だけを なんで世間は責めたがる

 1978年3月にリリースされた「うらみ花」は、加山麗子の目力の強さを『さそりシリーズ』にイメージした梶芽衣子風のやさぐれ歌謡の好盤である。

 有馬三恵子作詞のB面「センチメンタル・モーニン」も傑作。男の名前も忘れ、したかしないか覚えちゃいない恋をかかえながら、また朝を迎える女のいじらしさが、シラケ世代のやさぐれ感にジャスト・フィットしている。


 日活ロマンポルノにおいて可憐さと艶やかさを持った美形アイドルだった加山麗子は、高校卒業後にスカウトされて東映の夏樹陽子主演『新女囚さそり/特殊房X』('77)に女囚Aのチョイ役で出演。そして、本格的に女優としてデビューしたのが、1977年の年末に公開された日活ロマンポルノのお正月大作『肉体の門』(監督:西村昭五郎)だった。
 宮下順子(町子役)や山口美也子(おせん役)、渡辺とく子、志麻いずみら並みいる演技派女優のなかで、主役のボルネオ・マヤ役で鮮烈デビューをした。このマヤ役は野川由美子が鈴木清順版('64)でデビューした役柄だけに、日活としては清純な顔立ちの加山麗子を売り出すに相応しい作品として用意したものであろう。思惑通りに一躍ロマンポルノの清純アイドルとなり、頻繁にグラビアにも登場していた。

 翌1978年には、にっかつのヒット作品に貢献している。
 フランキー堺が出演したポルノ・コメディで、全編ハワイでオールロケを行った『ハワイアン・ラブ/危険なハネムーン』(林功監督)。
 内田裕也がフィリップ・マーロウ風の探偵に扮した『エロチックな関係』(長谷部安春監督/原作はレイモン・マルロー「春の自殺者」)。この作品のユーヤさんは、ロバート・アルトマンの『ロング・グッドバイ』を参考にしたかのような風貌。後に、ユーヤさんの企画で宮沢りえ&ビートたけしの3人で『エロティックな関係』と改題されてリメイクもしている。
 評判の『金曜日の寝室』(小沼勝監督)は未見だが、不思議な作品らしい。
 そして、にっかつ一般映画『帰らざる日々』(藤田敏八監督)。

 ロマンポルノ出演は4本のみで、一般映画にも『黄金の犬』('79・松竹/山根成之監督)と『制覇』('82・東映/中島貞夫監督)の2本に出演しただけで、1980年代は活動の場をテレビにシフトしていった。
 レコードはこの「うらみ花」が唯一のものと思われたが、後に、“加山れいこ”名義の自主制作盤を1枚リリースしていたようだ。(未聴)

 CD化としては『魅惑のムード☆秘宝館/六之館』に「うらみ花」が収録されている。

★肉体の門*鈴木清順監督作品★

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