TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

ロッキン・ローラー

 汐留にあるホテルのエレベーターを降り日テレ方面に歩きだすと、前方からサングラスをかけ白髪にツバのある帽子を被り、杖を持ちながら颯爽と老紳士が歩いて来た。
 すれ違うと白髪は背中まであり、サングラスに隠れていない口元は引き締まり、頬から顎にかけての精悍なラインにはキース・リチャーズのような皺の数……。

 一目で内田裕也氏と判りました。

 生の姿は昔ステージでしか見たことがないのだから、突然、誰もいないエレベータホールでお会いしたことに、見事なまでに興奮をしてしまった。これは、大好きな女優・余貴美子さんとお会いした時以上のものだった。
 哀しいかな、ここでミーハーな部分がでてしまい声をかけさせていただいた。

「失礼ですが………、内田、裕也さん、ですか?」 ああ、なんて馬鹿な声の掛け方……。
『ハイ』 独特の低い声が発せられた。
「あ、握手……を」と、云っている間もなく、内田氏はなんの躊躇もなく、右手に持っていた杖を左手に持ち替え、さっと右手を差し出してくれた。
 体躯に見合わず柔らかな掌だった。

 ちょうど昇りのエレベーターが来てしまったので、時間にしてほん少しのこと。
 それでも、その場に発せられたオーラは凄いものを感じましたぞ。
 こころ優しきハードボイルドな内田裕也氏です。



 で、これは1982年に発売された3枚目のオリジナル・アルバム『さらば愛しき女よ/Farewell,My Lovely』。フィリップ・マーロウの世界を歌で挑戦したもので、全曲レイモンド・チャンドラーの小説をイメージして書かれた詩曲だ。
 でもなんで裕也さんがマーロウなの?って感じがしないでもなかった。
 裕也さんの生き方自体がハードボイルドなんですからね。

 作家陣は、宇崎竜童、沢田研二、井上尭之、BORO、井上大輔、大野克夫。
 ラストの『ローリング・オン・ザ・ロード』は名曲です。

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