TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

シドニー・ルメット監督、死去

 ニューヨークを舞台に多くの社会派映画を撮ってきた巨匠シドニー・ルメット監督が、4月9日、リンパ腫により亡くなった。

 デビュー作の『十二人の怒れる男』('57)の強烈な社会性は、人間の不条理さを鋭い観察眼で描き切った傑作で、密室における緊張感あふれるサスペンスは、並のミステリーやハードボイルドを寄せ付けない一級のドラマだった。

 1970年代のドキュメンタリー・タッチの社会派作品は、秀作揃いで大好きな作品ばかり。
 アル・パチーノ主演の『セルピコ』と『狼たちの午後』は実話を題材にした強烈な作品で『ネットワーク』も社会派ドラマだったが、『オリエンタル急行殺人事件』や『ウイズ』などの娯楽作品、特に『ウイズ』はミュージカルまで手がける才人ぶりは、まさに職人監督と呼んでいいだろう。

 街の細部を知り尽くしている監督が描く70年代のニューヨークが好きだった。ぼくを大のニューヨーク好きにしてくれた監督のひとりだ。
 とにかく街の息づかいを感じるローケーションは、どんな作品も見応えがあり、駄作とも言われたシャロン・ストーン主演の『グロリア』のリメイクだって、荒廃と陰影の街の姿は見事に映されていた。

 監督最後の作品は『その土曜日、7時58分』('07)。いきなり冒頭でフィリップ・シーモア・ホフマンとマリサ・トメイのセックスシーンを見せ、とても80代の監督が撮ったとは思わせないスタイリッシュな犯罪&家族ドラマの傑作だった。

 享年86。ご冥福をお祈りします。

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Comment

ロビン says... "お久しぶりです。"
Q&Aも良かった!公開当時はケープフェアーといいニックノルティに痺れたのを思い出します。
2011.04.12 03:30 | URL | #- [edit]
mickmac says... "Re: お久しぶりです。"
ロビンさん 
お久しぶりです。

「Q & A」とは渋いですねっ!
「セルピコ」と同じように腐敗した官憲組織を描いた社会派映画でしたよね。正直あまり詳しく憶えていないんですが(笑)。
ニック・ノルティは「48時間」より「ケープ・フィアー」ですね。
2011.04.12 23:59 | URL | #- [edit]

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