TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

「月曜日のユカ」*中平康監督作品

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Only on Mondays
監督:中平康
原作:安川実(ミッキー安川)
脚色:斉藤耕一、倉本聰
音楽:黛敏郎
撮影:山崎善弘
出演:加賀まりこ、中尾彬、加藤武、北林谷栄、梅野泰靖

☆☆☆★ 1964年/日活/94分/BW

    ◇

 国際都市横浜を舞台に、男を悦ばせることだけが生き甲斐という女の昼と夜を描いた、映像モダニストの雄・中平康監督の傑作。
 ストップモーションと長回しの多用、サイレント映画もどきのスラップスティックなイメージシーン、抑揚を省いて早口で喋る加賀まりこの顔のアップ等々、映像派らしい洗練された画面づくりの妙は、クールでお洒落度満点なタイトルバックから一気に惹き込まれていく。
 やはり、中平康監督作品の中では一番好きな映画だな。

 パパと呼ぶ初老のパトロンがいて、若い恋人もいる18歳のユカ。誰にでも肉体を許すが、キスはさせないといった伝説に包まれた女ユカの、自由奔放なセックスライフと、当時の時代背景に見え隠れする傷跡を、洗練された映像で活写していく中平康監督の演出は際立っている。

 そして、ロリータ・ムーヴィーの最高峰と云われる所以は、和製BB(ブリジット・バルドー)の名をほしいままにした加賀まりこに尽きる。
 少し白痴的ではあるが純粋な少女の面影を見せつつ、背負っている陰の部分と成熟した女を見せるユカ。ビッチな女だけど、コケティッシュな魅力にあふれるユカ。この奔放さは、加賀まりこなくしてはありえない。
 バービードールさながらの肢体で、あどけなく、愛らしく振る舞う加賀まりこの、クリっとした瞳と、ふっくらとした唇。黒い下着が丸見えの穴あきニットや、ベビードールを着たキュートな姿は、まさに動くピンナップ集とも云える。

 前半は軽快なタッチで進むセクシーコメディだが、徐々に男たちとユカの思惑がズレていく後半は、シビアな現実世界を見ることになり悲劇が始まる。この後半のウェットな展開を、中平監督は乾いたタッチで描いていく。
 そして、ラストに見せるユカの虚無な眼差しに、この作品の特異さが語られている。

Only on Mondays[予告編]





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