TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

「8 1/2」*フェデリコ・フェリーニ

ferini_8 1:2

OTTO e MEZZO
監督:フェデリコ・フェリーニ
原案:フェデリコ・フェリーニ、エンニオ・フライアーノ
脚本:フェデリコ・フェリーニ、トゥリオ・ピネッリ、エンニオ・フライアーノ、ブルッネロ・ロンディ
音楽:ニーノ・ロータ
出演:マルチェロ・マストロヤンニ、アヌーク・エーメ、サンドラ・ミーロ、クラウディア・カルディナーレ、ロッセラ・ファルク、ジャン・ルージュル、グイド・アルベルティ、マドレーヌ・ルボー、エドラ・ガーレ

☆☆☆☆ 1963年/イタリア/138分/B&W

    ◇

 42歳の映画監督グイド・アンセルミは、新作の撮影を控えていたが、なにひとつ構想が浮かばない。
 療養のために温泉地に来たグイドの周りには、老いたブルジョアたちや枢機卿らに混じり、旧友や愛人カルラ、そして妻のルイザまでもがやってくる。
 ストレスがたまるグイドの脳裏には、幼いころの記憶と幻影がフラッシュバック。
 そして、ついに記者会見。会場となるオープンセットで彼がとった行動は………。

    ◇

 3度目のアカデミー賞外国語映画賞を受賞した、フェリーニの最高傑作と呼ばれている。
 個人的には、10本くらいしか観ていないなかで、映像と音楽の郷愁性が際立つ『フェリーニのアマルコルド』('73/4度目のアカデミー賞外国語映画賞受賞)の方が好きだが……。
 1972年のリヴァイヴァル上映で観たときは“難解”に思えた。登場人物の入り交じり方に訳が分からなくなったのだ。それでも、いくつか印象深いシーンや音楽は覚えているもので、今回『NINE』を観たことで色々なシーンを思い出した。

 高速道路の渋滞で止まっている車のなかで苦しむグイドが、人々から奇異な目で見られ、大空に飛んでいくオープニング。
 グイドの少年時代、母親に追い回されている部屋のなかが、壁に映る影絵となって不可思議な効果を見せる。まさしく映像の魔術師的表現だったし、大掛かりなロケット発射台のオープンセットも印象的。
 娼婦サラギーナのダンスと、海岸に椅子を置いて座るサラギーナがグイドに振り向いて「チャオ!」って声を掛けるシーンもよかった。

 フェリーニの映画に付きものは、いわゆる“フェリーニ的”と云われる素材で、たっぷりとした乳房の大きい大女や娼婦、道化師や魔術師など見せ物小屋の猥雑さ。サラギーナもそんな中のひとりだったような気がする。
 そして、出演者全員がグイドの指示に従い、大きく輪を作って踊るラストシーン。

 ミューズとして登場する女優クラウディア・カルディナーレはエキゾティックに美しく。ヴィスコンティの『山猫』の頃だから、一番輝いていた時期だろう。
 アヌーク・エーメの眼鏡をかけた顔も麗しい。

 「人生は祭りだ」の台詞と、ニーノ・ロータの音楽。

 “生きていくことを楽しもう” と云う、フェリーニからのメーセッージである。

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