TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

「恐怖女子高校 不良悶絶グループ」*志村正浩監督作品

不良悶絶グループ

監督:志村正浩
脚本:関本郁夫、鈴木則文
音楽:荒木一郎
挿入歌:「好きではじめた女じゃないが」太田美鈴
    「私が今愛しはじめた女は」愛川まこと
出演:池玲子、太田美鈴、叶優子、衣麻遼子、ベラ・シムス、早乙女りえ、碧川ジュン、一の瀬レナ、芹明香、三原葉子、白石襄、遠藤辰雄、名和宏

☆☆★ 1973年/東映/87分


    ◇

 シリ-ズ2作を撮った鈴木則文監督が東映東京へ異動になったことで、助監督だった志村正浩の監督デビュー作となった第3弾は、舞台が関西から岩国に代われば、キャストからもスケバン二大巨頭のひとり杉本美樹が抜けてしまい様変わりした。

 米軍基地のある街、岩国。ここにある私立聖愛女子学園には、多額の寄付金を受けた良家の子女ばかりを集めた山の手コースと呼ばれる3年A組があり、学園は特別待遇を与えていた。クラスには「紅ばら会」なるグループがあり学園の番を張っている。
 A組とは対照的に、基地の落とし子のハーフや貧しい女子ばかりを集めた通称スクラップコースと呼ばれるD組には「恐竜会」というグループが存在していた。
 米軍基地を利用した「死の商人」は、実は学園に権力を振りかざす実力者。怒りに燃える女番長は彼らに反撃する………。

    ◇

 映画の冒頭、「紅ばら会」の総番長・西園寺美也役で太田美鈴が登場。前作同様、ドスを効かせた台詞回しに酔いしれようと思っていると、あっさり転校してしまうではないか。送別会の次期番長選挙で池玲子が衣麻遼子と争い番長になるが、vs衣麻遼子のテンプレート通り、衣麻遼子に番長の座を明け渡して敵対同志になる。
 池は叶優子を倒し「恐竜会」の番長になるのだが、お嬢様の番長だったとはいえ、母親のセックスを見てショックで家を出るとか、基地近くの下層階級の現実にショックを受けたりと、どこか少女青春ドラマ的な進行が気になり、前作までの迫力に欠ける展開。
 池玲子と衣麻遼子に対抗する叶優子は、反逆児杉本美樹の“無常感”には遠くおよばず、やはり杉本美樹が欠けた穴は大きかった。

 後半、マカロニ・ウエスタンの流れ者のように帰って来る太田美鈴は、すっかり歌手になっていて、クラブで持ち歌「好きではじめた女じゃないが」を披露。妹分の池玲子らを助けるべく、色香を利用して名和宏をベッドに誘うときには、スケバン口調ではない美系の太田美鈴の魅力を見せてくれる。

 セーラー服姿の池玲子が悪徳外人らを機関銃乱射でなぎ倒すラストシーン。「かい、かん」と呟きはしないが、相米監督の『セーラー服と機関銃』より8年も前のストップモーションなのである。

 さて、台詞ひとつない端役で川谷拓三と芹明香が出演している。拓ボンはこの作品の前に『仁義なき闘い/広島死闘編』で注目され、芹明香はこの後に出演した神代辰巳監督の『濡れた欲情/特出し21人』で頭角を現わすのだった。

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