TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

「Shining With You」萩原健一

shiningwithyou.jpg

 1988年リリースのこのアルバム。長いことCDラックの奥の方に置いてあった名盤を、久しぶりに聴いてみた。

 大ヒットチューン「愚か者よ」を生んだ『Straight Light』につづいて、最強のバンドAndree Marlrau Bandとのスタジオ録音2作目は、結局オリジナル・アルバムとしては現時点ショーケン最後の作品(当然、終わりではない)であり、何とも、こんな凄いバンドの音が20年以上も封印されてしまったと思うと、寂しさが募ってくる。

 Andree Marlrau Bandとの前作『Straight Light』のカッコいいジャケと違い、なんでこの写真なんだろうと……。虚ろに見えるショーケンの顔は、より内省的なショーケンが写し取られている。
 
    ☆

“Shining With You”
01. メフィスト・ガール
02. Shining With You
03. Empty Days
04. 泣きぬれて恋をして
05. 哀
06. プレゼント
07. チョイトそこ行くお嬢さん
08. しょうがねえなァ
09. Angel
10. 夜ごと悩ましい夜の海に
11. Woman ~愛しき女達へ~


    ☆

 すべての曲に、ライヴ感覚を活かした緊張感と豪放感がみなぎったバンド・アンサンブルで、ハイレヴェルに完成されたアルバムである。

 「メフィスト・ガール」は、2005年に亡くなった横浜の伝説の娼婦“ハマのメリーさん”をモチーフにした軽快なロックンロール。もちろん1曲目からショーケン節が全開する。
 タイトル曲「Shining With You」は、アコースティック・ギターの音色が心地よい。
 「Empty Days」と「Angel」は、ロッカーショーケンの独断場である。「Angel」は、TVドラマ『豆腐屋直次郎の裏の顔』のエンディング・テーマにも使用されていた。
 グッとくるのが、「泣きぬれて恋をして」「」「プレゼント」の3連曲。ショーケンでなければ、歌えない、語れない。まさにショーケン世界のドラマチック性に震える逸品。泣かないファンはいないだろう。
 スローな曲なら、ロッカ・バラード「しょうがねえなァ」とショーケン流ブルーズの「夜ごと悩ましい夜の海に」も、音楽性豊かな名曲の域に達していると云っていい。
 そしてラスト曲「Woman ~愛しき女達へ~」は、速水清司のギター、鈴木明男のサックス、ミッキー吉野のキーボードが白熱のファンキー・グルーヴを生み出した、ドライヴ感あふれるロック・チューンである。
 けだし名盤であろう。

 ロックンロールの表現者となったショーケンの、自由奔放な歌唱を見事に受け止めるAndree Marlrau Bandのサウンドは、プロデュースとアレンジの井上堯之の絶大なる力によるもの。だから井上堯之の引退宣言は、ショーケンの音楽活動をも危ぶまれるほど重大ニュースだった……杞憂に終われ。
 2003年11月“Enter The Panrher Tour”で、Braque & Marlrau New Barbarians と共に一度は復活したロッカーショーケンだったが、万全の状態でなかった。TVでの歌唱を見ていては、友人から誘われたライヴも足を向けることは出来なかった。
 俳優として復活しているショーケン、シンガーにも終わりはないと思っているから、次、必ず行くよ。

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Comment

showken-fun says... "わーーい♪"
本当に、ピンボケで、思いっきりプライベートショットって感じのジャケ写真ですが・・・なんだか凄く好きです。引き込まれます。何を言いたいの?って、いつまでもにらめっこしてしまいます。

俳優であり、シンガーであるショーケンの、両輪の結晶、孤高の一枚という感じがします。それまでとは何かが違う・・・それまでも、ショーケンはショーケン以外の何者でもないと言えばそうだったけれども、これを聞いていると、ショーケンはシンガーなんだ、という紛れもない事実と、同時に感じる、やっぱりショーケンは演じる人なんだ、という、どっちも譲れない感覚に惑わされつつ、キューーっと研ぎ澄まされていきます。
行ったことのない世界なんですよ。ライヴじゃない、映画じゃない、、、、なんと表現したらいいのかわかんないですが・・・。
2009.06.02 01:06 | URL | #- [edit]
mickmac says... "Re: わーーい♪"
showken-funさん

俳優ともシンガーとも言い尽くせない存在だから、“歌を演じる”ショーケンこそ“役者”と呼ぶに相応しいと思います。
やっぱAndree Marlrau Band以降ですかね、孤高の道を突き進んでいったのは……。
「Andree Marlrau Live」でのカルスマ性が頂点だという事実と、そのあとのスタジオ録音の本盤では、また一段と突き抜けてしまっていますからねぇ、次へのステップに十数年かかったのはしょうがねえなァ。

普段仕事場のBGMや車の中で聴くのはDon Juan Bandばかりで、そう簡単に聴けないのがこのアルバムなんだです。ちょっと気構えて聴くのを作法としています(笑)。
2009.06.02 14:39 | URL | #- [edit]
なるときよし says... "大好き!"
自分のブログにもさんざん書いてますが、
ストレートライトの次にこれ大好き。歌詞の内容がすごくはっきりして、「ちょいとそこいくお嬢さん」ワンレンボディコンバブリーで懐かしい。

ドンジャン系も聴いてますけど、すぐこれかストレートかアンドレLIVEに戻る。
やっぱり、私はアンドレ派です。

もうちょっときめきめのいい写真はなかったのか?って思ったなあ。
2009.06.02 21:57 | URL | #- [edit]
mickmac says... "Re: 大好き!"
なるときよしさん

>自分のブログにもさんざん書いてますが

ハイ、全部拝見しておりますよ~。
なるとさんが書いておられましたが、「Shining With You」は一見さんにはオススメできないディープなショーケンですよね。
深いです!

ぼくはドンジャン派かなぁ…………「Andree Marlrau Live」も常時聴くことがないもんなぁ。

ジャケ写は困りモンです………なるとさんが腹話術人形と書いてたから、それからはそれにしか見えないですゾ(笑)。
2009.06.03 00:45 | URL | #- [edit]
showken-fun says... "きぃぃぃっ"
腹話術人形にはみ・え・ま・せ・んっっっっ!(笑)

ディープとか・・
オススメできないとか・・
困ったことにそういう難しいことはあたしにはわかんないんですけども(恥)、
音はあたしも断然ドンジャンが好みなんですけども、これ、音楽的にどうか、という観点だけで聞くのはもったいないよなぁって思います。
ショーケンを味わってもらうのに、ぜひぜひ人にオススメしたいなぁ・・・ダメなんですかね。
2009.06.03 17:14 | URL | #- [edit]
mickmac says... "Re: きぃぃぃっ"

あ、ああぁぁ~
showken-funさん
怒らないでくださ~っい(笑)

いえいえ
決して一見さんにオススメの声を上げないのではなく~
ショーケンを知ってもらうにも~
段階を踏みながら~
ドンジャン聴いてから
って、ね(爆)

名盤なのは確か!

聴けば聴くほど、愛着が湧くのが必至です!
(フォローになったかなぁ…………笑)
2009.06.04 00:08 | URL | #- [edit]
showken-fun says... "うははははっ"
焦らせちゃってごめんなさいっっ

きぃぃぃって怒ってたのは「腹話術人形」だけですよお(笑)
それも、怒ることかいって自分で突っ込み(笑)
あの衣装はまさにショーケンが「自分でしゃべれない動けない」状態を演じているのかも・・なんて深読みもできたりしてっ

あたし自身は、ショーケンシロートさんに曲を聞かせる、なんてことはやったこともなく(汗)、段階的に聞かせるとかそういう技を駆使してらっしゃるだろう皆様を尊敬申し上げておりますんです。イヤ、ホントっ!

実際、あたしにはよくわかんない・・・確かに、熱狂以外は受け付けない、って人もいるし、ドンジャン以降はダメ、って人もいらっしゃるけど、逆の人は聞かないもんなぁ・・・
だから、「音楽を聞く」ではなくて、「ショーケンを見る」的な感覚のほうがいいのかなーなんて。

あー、その辺の道行くお嬢様にオススメしたいっ(笑)

いつまでもベラベラと・・すんませんっ
2009.06.04 07:29 | URL | #- [edit]
mickmac says... "Re: うははははっ"
>「音楽を聞く」ではなくて、「ショーケンを見る」的な感覚のほうがいいのかなーなんて。

その“見るショーケン”「TAJOMARU」

まずはソコから再スタートですね
2009.06.04 12:32 | URL | #- [edit]
村石 太2238号名古屋 says... "ショーケンのレコードLP時代"
ショーケンのCDで ウェーブで調べたら 数少なかったのかなぁ。タイトル アルバム名 あまり覚えてないのかなぁ。夜更けのコーヒー おまえも飲むかと サイフォン  ドンジャンとは どういう意味なんだろう。ナジャとは  
2010.02.18 22:10 | URL | #OYPQ1qWU [edit]
なんで says... "無題"
なんでみんなドンジャンっていうの?ドンファンじゃないの?
2013.06.28 01:07 | URL | #- [edit]
mickmac says... "Re: 無題"
>なんでさん
はじめまして

> なんでみんなドンジャンっていうの?ドンファンじゃないの?

ショーケン・バンドとしては〈DONJUAN ROCK'N ROLL BAND〉の英語表記が一般的です。
アルバム「DONJUAN」はレコード会社がレコード帯に「ドンファン」と記しているのですが、ショーケン自身は「ドンチャン騒ぎ」に引っ掛けて「ドンジャン」と口にしているので「ドンジャン」が通例になっているのです。

〈DONJUAN〉は、日本語読みが「ドンファン」で、フランシ語では「ドンジュアン」と読み、イタリアではよく知られる「ドンジョヴァンニ」です。
要は「ドンファン」でも「ドンジャン」でも、どちらも間違いではないのですね。
2013.06.28 12:41 | URL | #- [edit]

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