TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

「ザ・インタープリター」



THE INTERPRETER
監督:シドニー・ポラック
脚本:チャールズ・ランドルフ、スコット・フランク、スティーヴン・ザイリアン
出演:ニコール・キッドマン、ショーン・ペン、
   キャサリン・キーナー、アール・キャメロン

☆☆☆☆  2005年/アメリカ/129分

 ◇

 ニコール・キッドマンを美人女優とは思っていない。小さな顔の真ん中にすべてのパーツがすっと集まっていて、なんておデコの広い女優かと思っていた。しかしその顔だちは、知的でクールなイメージが強い。そして作品ごとに違った顔を見せてくれる圧倒的な演技力は、メリル・ストリープばりと思っている。

 ショーン・ペンは、苦悩を背負う男がとても似合う。彼が出てくるとどうしてもメッセージ色を強く感じてしまい、深刻ぶる顔だちがワンパターンな感じがしないでもないが、それはペンのバックボーンからくるもので致し方ないのだが、決して嫌いではない。

 そのふたりの初共演作だ。これはもう、ふたりの演技合戦をじっくりと見るしかないだろう。

 監督のシドニー・ポラックは、社会派ラブストーリーとして名高い「追憶」やコメディNo.1の「トッツィー」、「コンドル」「ザ・ファーム」「スクープ」と社会性豊かな作品まで手掛け、センチメンタルな大作「愛と哀しみの果て」ではアカデミー賞を獲得した大御所だ。
 この3人ががっぷり四つに組んだのが、ポリティカル・スリラー。

 アフリカのマトバ共和国で生まれ、少数民族のクー語を話せることで国連で通訳の仕事をしているシルヴィア(ニコール・キッドマン)が、偶然マトバのズワーニ大統領の暗殺計画を耳にする。命を狙われるシルヴィアを護衛するシークレットサービスのケラー捜査官(ショーン・ペン)は、彼女の過去を調べるうちにある疑いを持ちはじめる。そして、シルヴィアの周りで起こる不穏な事件は、刻々と迫る大統領暗殺の危機への導火線なのか………?

 映画史上初の国連本部の完全ロケは、メイン会議場はおろかセキュリティルームから各個室、廊下にいたるまで本物で見事な撮影。唯一、通訳ブースのみセット撮影だったようだ。
 国連本部の撮影に関しての一文に「ヒチコックも成し得なかった」とあるが、これは『北北西に進路をとれ!』のことで、ケイリー・グランドが国連の建物の中に入って行くシーンは隠しカメラで撮影されていた。国連の中が事件の発端ということでこの作品も、まさに“スリラーの巨匠”ヒチコックお得意の巻き込まれ型サスペンスにはじまり、随所にヒチコックを思わせるシーンを感じる。当然の如しブロンド美女が主人公といったところから、“裏窓”的シーンもある。
 光輝く摩天楼が直下俯瞰のカメラで映し出されていくと、これは“めまい”を起こすほど美しい。

 主役ふたり以外にも、ケラーの同僚としてキャサリン・キーナーがタフな女性捜査官を演じ、なかなか印象深い。

 ブルックリンの爆破シーンに至るまでのサスペンス度は最高だが、ひとつ気になることもある。新作映画なのでネタバレ注意として詳しくは書けないが、クライマックスに使われるある物がフルートに見える謎だ。あれはワゴンの足だったのか? 見間違いかどうか、DVDが発売されたら確認することにしよう。

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