TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

「OUT」*平山秀幸監督作品

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原作:桐野夏生
監督:平山秀幸
脚本:鄭義信
出演:原田美枝子、倍賞美津子、室井滋、西田尚美
   香川照之、間寛平

☆☆☆☆ 2002年/日本/119分

    ◇

 女たちにパワーを!
 サスペンスと犯罪だけのアウトローな映画ではなく、女性たちが自身の力に目覚め人生の主導権を取り戻す、女たちの群像劇だ。

 核にある犯罪は自由と友情と連帯の象徴に使われるだけで、女たちが“心の鎧”を一枚一枚脱ぎ捨てていく疾走感には心躍る。現代社会、女性たちは社会的地位を得ながら、自由に他人からの束縛も切り捨てながらひとりで生きていける。でもそれが、建前だけの社会ということも知っている。だから、心の中は孤独感と無力感に満ちている。

 リドリー・スコット監督の「テルマ&ルイーズ」に似たスピリッツを感じる。しかし、テルマとルイーズは厳然たる男社会の中からの脱出だったが、この映画、登場する男たちは誰ひとり出口(OUT)なしの光の見えない闇の中を彷徨っいている。
 男たちも自分自身の主導権を握れない。対する女たちは、自分たちの手で閉塞した社会や家庭から自由に解放されていく。

 キャスティングは原作ファンも納得の4人だろう。きっちりハマッている。
 特に邦子役の室井滋は、ブランド物に身をかため借金地獄に落ちている女なのだが、自分を装い飾りつけないと不安で人とも接しられない孤独な女を見事に演じている。その邦子も最後にはちゃんと自立するところを見せてくれる。

 さらば友よ!
 雅子とヨシエの別れのシーンは、アラン・ドロンとチャールズ・ブロンソンへのオマージュとして、喝采!

 タフな女たちよ!
 香川照之扮する十文字が雅子(原田美枝子)に初めて会った時に「あんたイケてるよ」と言葉をかけるが、まさにイケてる女たちの映画。
 そして、原作の結末を大幅に脚色したラスト。
 そのワンシーンに、特別出演する吉田日出子までもがカッコいいのだ。

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