TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

「生存者」ディーン・クーンツ原作作品



SOLE SURVIVOR
原作:ディーン・クーンツ
監督:ミカエル・サロモン
脚本:リチャード・クリスチャン・マシスン
主演:ビリー・ゼーン、ジョン・C・マッギンレー、グロリア・ルーベン、イザベラ・ホフマン

☆☆☆ 2000年/カナダ/176分

    ◇

 ベストセラー作家で原作者のディーン・クーンツ自身が製作に加わり作られたサイキック・サスペンスは、クーンツの映像化の中では結構出来の良い作品である。
 テレビ放映用に作られたドラマで、日本では2001年の正月に前編〈謎のメッセージ〉・後編〈恐るべき子供たち〉に分けてWOWOWで放映されており、現在はDVD化されている。

    ◇

 乗客330名全員が死亡した飛行機事故で、最愛の妻ミシェルと娘ニーナを亡くした新聞記者のジョー・カーペンターは、生きる意味を無くし、すべての気力も失せ、人生に絶望していた。
 大惨事から1年。ふたりの墓を訪れたジョーは、墓の写真をポラロイドで撮影している黒人の女性に出会う。数人の男たちに追われていた女は「いずれ真実を話すわ」と言い残し姿を消した。
 女性の名前はローズ・タッカー。事故を起こした353便の乗客だったことを突き止めたジョーは、真相を探るために動き出すのだが彼もまた、巨大な組織から追跡されることになる。
 ローズが接触した遺族たちや事故解明委員会の責任者バーバラがジョーの目の前で次々と死んでいくなか、ローズがニーナと名乗る少女を連れていたことを突き止めた。
 ローズは奇蹟の生存者なのか? 娘ニーナは生きているのか?

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 映画はほぼ原作通りの展開で進み、サスペンス満載の前半とサイキックな後半の展開はクーンツお得意の巨大謀略話となっている。
 追跡者イェーツの徹底した執拗さが不気味でいい具合だ。

 原作はこれまでのクーンツ作品とは少し様子が違い、追跡者側からの描きがあまりないものとなっていて、そのためにサスペンスに欠けているきらいがあるのだが、これは、翻訳があらすじを並べたてただけの超訳という悪名高きアカデミー出版から出ているためなのかもしれない。アカデミー出版の訳書は、絶対にお勧めできない凡書である。
 日本のクーンツ・ファンは、本作品のほか『インテンシティ~Intensity』('96 ドラマ化済)『何ものも恐れるな~Fear Nothing』('98)の3作品をちゃんとした訳で読むことができないでいる。なんとも残念な話で、どうにかして欲しいのだが……。

 さて、話の顛末は賛否両論あるだろうが、これがクーンツらしさ。気軽に楽しめる娯楽作品ということ。

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