TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

「ブルースで死にな 」宇崎竜童



 宇崎竜童デビュー35周年としてリリースされた最新アルバムは、全31曲2時間30分、竜童流ブルースにドップリと浸かることができる集大成アルバムである。
 ラインナップを見たとおり、ダウンタウン・ブギウギ・バンドでのお馴染みの曲から、作家として作りためた数々の傑作を、聴き応えあるブルース・アレンジでセルフ・カヴァーしている。
 こんなブルース・アルバムを待っていたのだ。 

    ☆
“go to heaven by the blues”

[A面]
01 ブルースで死にな
02 レイジー・レディー・ブルース
03 待ち呆けのブルース
04 沖縄ベイ・ブルース
05 アンタがいない
06 あゝ ブルース
07 バッカス・ブルース
08 横浜ホンキートンク・ブルース
09 うらぶれた部屋で
10 Bubble Up Boogie
11 ララバイ・オブ・ユー
12 新宿レイニーナイト
13 腕 (かいな)
14 石榴 (ざくろ)
15 竹田の子守唄

[B面]
01 魂の1 / 2
02 哀愁のブルーノート
03 哀しみの河
04 アイム・ジャスト・フーチークーチ・マン
05 Everyday, Lonesome Blues
06 ええねん
07 おまえの為のブルース・シンガー
08 一番星ブルース
09 夜霧のブルース
10 マッカーサーのサングラス
11 ベース・キャンプ・ブルース
12 知らず知らずのうちに
13 I Saw Blues
14 B級パラダイス
15 Don't Look Back
16 Respect~偉大なる神々に捧ぐ

    ☆

 他アーティストで発表された曲は、ジョー・山中「ララバイ・オブ・ユー」、鈴木雅之「バッカス・ブルース」、そしてシンガー原田芳雄に贈ったタイトル曲の「ブルースで死にな」をはじめ「マッカーサーのサングラス 」「I Saw Blues」「B級パラダイス」「石榴 (ざくろ」の数々。どれも好きな楽曲ばかりだ。

 DTBWB時代からブルースを基本にしてきた宇崎竜童の作品は、黒人ブルースを下敷きにして歌謡曲ブルースとして昇華されてきたが、何と云っても、日本人の心のなかを俯瞰で見つめる阿木耀子の詞の世界が圧倒的にブルースなのだから素晴らしい。
 その阿木耀子の作詞は31曲中21作品で、DTBWBのデビューアルバム『脱・どん底』で初お目見えした「哀しみの河」が含まれているのも嬉しい。

 ひとりの娼婦を歌った「石榴 (ざくろ)」は、阿木耀子が描く妖しさと淫靡で哀しい女の情景であり、静かに語り綴った原田芳雄ヴァージョンに対して、竜童ヴァージョンはドラマチックに女の物語を語る。まるで深作欣二や五社英雄の映画の一部のように。

 DTBWBの曲ではソロも含め何度も再録されているものもあるが、全く別の曲かのように生まれ変わったのが1976年に発表された「沖縄ベイ・ブルース」と「アイム・ジャスト・フーチークーチ・マン」。どちらもグっとテンポをおとし、イントロだけでは何の曲だか分からない。特にスローブルースで仕上げた「沖縄ベイ・ブルース」は、30数年の時の重みを感じる渋いアレンジだ。

 マディ・ウォーターズ風の「マッカーサーのサングラス 」「ベース・キャンプ・ブルース」。
 ホンキートンクな「ええねん」。
 ビッグバンドでのダイナミックさを満喫できる「レイジー・レディー・ブルース」「待ち呆けのブルース」。
 アコースティック・ギター1本の「あゝ ブルース」「バッカス・ブルース」「腕 (かいな)」「知らず知らずのうちに」等々、それぞれのアレンジを存分に楽しむことができる。

 「横浜ホンキートンク・ブルース 」においては例の“♪ たとえば~なんて聞きたい夜は”をまたしても新たな歌詞に変えて歌い、宇崎=阿木コンビの良き関係を思わせる「魂の1 / 2」は歌謡曲ブルースの心地よさに乗せられ、竜童組で発表された「新宿レイニーナイト」では寺井尚子のヴァイオリンが豊潤な音色を奏でている。

 そしてB面(2枚組CDをあえてA面B面としているところがいい)、ブルースとR&Rの偉大なるアーティストたちの名前を歌い上げる新曲「Respect~偉大なる神々に捧ぐ」がラストを飾る。

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