TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

ハコが唄う流行歌

 山崎ハコがレコーディングした阿久悠作品は、デビュー時に書き下ろされ2001年まで未発表だったオリジナルの「男と女の部屋」と、最新トリビュート盤で披露した「ざんげの値打ちもない」を含むカヴァー曲3作品があり、そのカヴァー曲どれもが、見事にハコの歌として成立している。

 70年代初頭の阿久悠の傑作『本牧メルヘン』と、沢田研二の不朽の名曲「時の過ぎゆくままに」が納められているカヴァー集『十八番(おはこ)』は、昭和の流行歌を歌う“うた唄い”山崎ハコの実力を聴くことができる好アルバムで、1994年の日本レコード大賞企画賞を受賞している。

 伝説のテレビドラマ『悪魔のようなあいつ』('74)の主題歌で、退廃的で耽美なジュリーが男と女の儚さを歌った「時の過ぎゆくままに」。
 ハコの唄からは、男なら誰でも包まれていたい思いにかられる女の姿が透けてみえる。
 艶かしさと生々しさが可愛い女となり、温もりを与える女の姿として浮び、浮遊する女と男のいじらしさが感じられ、見事にハコ流に歌い紡がれている。

 それは「本牧メルヘン」も同じ。暗い歌詞のオリジナルは、流行歌として70年初めの世相を鋭く切り取っていた。
 アコギとキーボードだけで唄うハコの歌唱は、70年代そのままの空気を醸し出しながら、孤独という刃を突き付けてくる。

 つづけて唄われるこの2曲は最高だ。

    ☆

 十八番(おはこ)

収録曲
01. アカシアの雨がやむとき(西田佐知子)
02. 今夜は踊ろう(荒木一郎)
03. みんな夢の中(高田恭子)
04. 上を向いて歩こう(坂本九)
05. 再会(松尾和子)
06. 東京ブギウギ(笠置シズ子)
07. 圭子の夢は夜ひらく(藤圭子)
08. さらば恋人(堺正章)
09. 本牧メルヘン(鹿内タカシ)
10. 時の過ぎゆくままに(沢田研二)

 「本牧メルヘン」と同じように、ギターの弾き語りで唄う「再会」や「圭子の夢は夜ひらく」は、どこをどう聴いても山崎ハコの歌。
 文句の付けようがない。

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