TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

日活名作Roman Series 最終期



 2005年10月から始まった『日活名作ロマンシリーズ』も、いよいよ12月21日発売の15本が最終期となります。
 2年あまりかけて、10期全150本の作品(リプライスシリーズを除く)に再び陽の目を当ててきたわけで、最後も気になる作品が目白押しです。購入予定のお好み作品の紹介をしてみます。

OL日記・濡れた札束('74)
 前年に起こった滋賀銀行9億円横領事件に題材を得た実録モノ。主役は、文学座出身の中島葵が初の主役で素晴らしい演技を披露している。名優森雅之のお妾さんの子として生まれた血筋は確かなもので、ロマンポルノ以後も、一般映画やテレビドラマの脇役で常に光る存在で活躍していたが、1991年に享年46の若さで病死しています。

新宿乱れ街・いくまで待って!('77)
 荒井晴彦脚本、曽根中生監督が描く、新宿ゴールデン街を舞台にした映画人たちの青春物語で、女優を目指すヒロインを山口美也子が好演している秀作。
 山口美也子も中島葵同様劇団出身の演技派で、彼女の出演している作品に傑作は多い。

堕靡泥の星・美少女狩り('79)
 どこまで人間は悪魔になれるのか……原作は70年代に爆発的人気を呼んだ佐藤まさあきの衝撃劇画で、東映から鈴木則文を招き脚本大和屋竺で映画化した作品。官能のSM世界とは違ったサディズムに溺れる青年の姿を描いている。菅原文太が運転手役で特別出演しています。

戦国ロック・疾風の女たち('72)
 これも大和屋竺の脚本で、日活ニューアクションの実績を誇る長谷部安春が、初めてロマンポルノのメガホンをとった記念的作品。当然タイトルは『野良猫ロック』を意識しており、戦国時代を舞台に、七人の女盗賊が暴れ回るアクションものなのだが、肝心の女優たちにアクションのキレがないのが残念。

ラブハンター・恋の狩人('72)
 山口清一郎監督と神代辰巳監督が共同ペンネーム(こうやまきよみ)で執筆した脚本で、近親相姦・ドラッグ・ホモセクシャルなどの性表現が時の権力の逆麟に触れた問題作です。処女作で「日活ロマンポルノ裁判」の被告になった山口清一郎監督は、無罪確定を受けるまでの8年間を国家と闘い続けました。

真夜中の妖精('73)
 風間杜夫三部作の1本だが見逃している作品で、田中登監督のインタビュー(書籍『田中登の世界』)を読んでいたら見てみたくなったものです。 

    ◇

 蟹江敬三と八城夏子の出演で長谷部安春監督のロマンポルノ最高作『犯す!』や、林ゆたかと松永てるほが切ない『赤い花弁が濡れる』、二条朱実のハイミス役が印象に残った『OL日記・猥褻な関係』、曽根中生監督・笹沢左保原作の密室劇『悪魔の部屋』、荒木一郎脚本で潤ますみの傑作『現代娼婦考』等々、まだまだ再見したい名作・傑作・話題作がいっぱいあるロマンポルノ。次なるシリーズを期待したいものです。


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