TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

GONIN コンプリートボックス



 長い間、制作会社の倒産による版権問題が壁となりDVD化が叶わなかった石井隆監督の映画『GONIN』が、シリーズ第2弾の『GONIN 2』とともに、新たに制作された『GONIN リアルエディション(ディレクターズカット)』を含め、3枚組『GONIN コンプリートボックス』として発売されました。『GONIN』『GONIN 2』のバラ売りもあります。

 佐藤浩市と本木雅広がセクシュアルな妖しさを漂わせ、出てくるすべての男たちが甘美な色香を振りまく『GONIN』は、石井監督初のメジャー一般作として1995年に公開されたアクション大作で、血と暴力に溢れた石井ワールドは、クライム・ムービーとして世界レベルにも達した出来栄え。

 これまで『GONIN』を見るには、レンタル・ビデオかディレクターズカット版のレーザーディスクしかなかったわけで、当然ビデオは画像が悪く、雨と夜のシーンが魅力の石井作品を見るには不適切な代物。LDは確かにディレクターズカット版として劇場版より10分ほどの追加シーンが盛り込まれることで、暴力の度合いが強くなり見応えはあったのだが、如何せん制作サイドの都合でラストシーンをブッた切るといった問題あるヴァージョンだったのだ。

 男たちが最後にはみんな死んでしまう『GONIN』に対し、どんなに男たちに立ち塞がれても、しぶとく生き抜いていく女たちが登場するのが『GONIN 2』。 
 余貴美子の切れのいいアクションに魅了されながら、喜多嶋舞の輝く裸体に固唾を飲みながら、大竹しのぶの軽妙さに頬を緩めながら、夏川結衣の怯える眼差しに聖女を感じながら、百花繚乱の女たちの生と死の美学に酔いしれることができる。

 『GONIN リアルエディション(ディレクターズカット)』は、1996年のLD〈特別版〉の追加シーンと同じものに細かい修正が施されているのだが、何と云っても、ラストーシーンをオリジナルに戻してあるのが嬉しい。
 LD が映画とはまったく違う代物だと云われても、あんなハードな終わり方では、万代(佐藤浩市)と三屋(本木雅弘)の関係性の余韻を味わうことが出来ず、かなり不満ものだったのですからねぇ。

    ☆

【DVD特典】
 『GONIN』には、1996年のLD〈特別版〉制作時のスタッフ・インタビューを収録。ラストシーンについての言及はされていないが、この〈特別版〉を制作するにあたっての石井隆氏の本音が語られています。

 2001年版『GONIN 2』の特典が、監督、余貴美子&喜多嶋舞の対談と鶴見辰吾とのコメンタリーだったのに対し、今回の2007年版『GONIN 2』には、監督、喜多嶋舞、キャメラマンらのオーディオコメンタリーと、劇場封切初日の舞台挨拶が初出されている。2001年版の『GONIN 2』も必須ということだ。

 『GONIN リアルエディション』には、オーディオコメンタリーとして上記の『GONIN 2』のメンバーに鶴見辰吾を加えて収録されている。
 
【ディレクターズカット】
 LD〈特別版〉との大まかな違いは……

CP…万代の悪夢の中
  LDやオリジナルでは色抜きしたザラついた画像だった箇所がリアルカラーに変更。

CP…DISCO BIRDS 5人集合
  根津甚八と本木雅弘の格闘シーンで、銃を突きつけられる本木のアップを追加。

CP…ナミィのアパート
  ジミー(椎名桔平)を探す組員のシーンの挿入箇所が違う。

CP…紅い花のあと
  土砂降りのなか、三屋のスローモーション突入シーンが長くなっている。
  京谷(ビートたけし)から本木を庇う為に、
  根津が本木を突き飛ばす箇所に短いストップモーションを重ねている。
スポンサーサイト

Post comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackback

trackbackURL:http://teaforone.blog4.fc2.com/tb.php/300-e3083d70