TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

恋の芽ばえ~倍賞美津子 夜のムードをうたう~



 日本クラウン・レコードの紙ジャケット・シリーズとして、大女優・倍賞美津子のオリジナル・アルバムが、完全復刻の初CD化として発売されています。初回限定盤です。

 松竹の森崎東監督の一連の喜劇シリーズで看板女優になり、その後、今村昌平、黒沢明、神代辰巳、五社英雄など名監督のもとで、数多くの作品で存在感を示してきた倍賞美津子。
 姉の倍賞千恵子が自分の映画人生に『男はつらいよ』といったライフワークを持ったのとは反対に、倍賞美津子は、肉体的にも声質でも姉と違う資質をいかんなく発揮し、幅広い役柄を演じてきた。その出演作のヴァラエティさを見れば凄さがわかります。

 最近では、森崎東監督の映画『ニワトリはハダシだ』('04)での在日朝鮮人の役や、2007年放映中のテレビドラマ『東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン』や、秀作ドラマ『瑠璃の島』('04)での母親役など、女性の逞しさと、男の弱さを優しく包み込む女性というのが凄く似合う彼女。そんな、イイ女っぷりが魅力です。

 松竹歌劇団(SKD)出身の彼女は、20歳のとき映画デビューより先に歌手としてデビューし、十数枚のシングルを発売しており、この『恋の芽ばえ~倍賞美津子 夜のムードをうたう』は1969年23歳時の歌声で、映画女優が歌う歌といったレベルではなく、確かな表現力を持った実力派として聴くことが出来ます。

 この年は弘田三枝子『人形の家』、奥村チヨ『恋の奴隷』、森山良子『禁じられた恋』、千賀かほる『真夜中のギター』などのヒット曲が生まれています。


    ☆    ☆

[収録曲 ]
01. 恋の芽ばえ
02. 愛あるかぎり
03. 時計をとめて
04. 誘惑
05. 今日でお別れ
06. 夜のピアノ
07. つめ
08. 耳を噛まずに
09. 別離
10. ベッドで煙草を吸わないで
11. あなたの匂い
12. 煙草のけむり



 シングル曲として先に発売された『恋の芽ばえ』は、奥村チヨ的な8ビートの和製ポップスで断然にいい。シングル盤ではグラマー女性を全面に出したジャケットも素敵です。
 このアルバムの表ジャケットのような清楚な雰囲気とは違い、そのピンナップ・ガール風の写真は、見開きアルバムの中ジャケ写真に別ポーズが使用されています。

 『恋の芽ばえ』のB面曲『耳を噛まずに』や、鏑木創作曲の『夜のピアノ』も秀逸。

 『時計をとめて』『つめ』『ベッドで煙草を吸わないで』『今日でお別れ』『煙草のけむり』などベテラン歌手が歌う大人の女の歌も、表現力では決して負けない歌唱力で聴かせてくれます。

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Comment

路傍の石 says... ""
おお、やっぱりこれは買いみたいですねぇ。

それにしても、この時代の歌はタイトルからして風景が見えてくるところが素晴らしい。「愛あるかぎり」「夜のピアノ」の香るような文学性、「耳を噛まずに」「あなたの匂い」の隠微なエロティシズムなど、もう聴く前からイマジネイションがビンビン掻き立てられてます(笑)。

いやぁー、聴きたい!とにかく今はジッと我慢して買いリストだけ付けておくことにいたしましょう(笑)。
2007.02.11 20:33 | URL | #3UG7ZRW. [edit]
mickmac says... ""
路傍の石さん  こんにちは。

>この時代の歌はタイトルからして風景が見えてくるところが素晴らしい。香るような文学性、隠微なエロティシズムなど、もう聴く前からイマジネイションがビンビン掻き立てられてます(笑)。

昭和ノシタルジーに浸り、現在よりあの頃はどうのこうの、と云うのはあまり本意ではないのですが、昭和歌謡に関しては、歌い手と歌の関係が実に密接であり、歌い手がドラマの主役として成立していたのだと思います。
おとなのうたは、大人の歌としてちゃんと区別されていたのですよね。

>今はジッと我慢して買いリストだけ付けておくことにいたしましょう(笑)。

あまり無理されませんように。こんどのオフ会に持参いたしましょうか?
しかし、生産限定ですよ(笑)。
2007.02.13 15:22 | URL | #- [edit]

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