TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

「プラダを着た悪魔」



the DEVIL wears PRADA
監督:デヴィッド・フランケル
原作:ローレン・ワイズバーガー
脚本:アライン・ブロッシュ・マッケンナ
主演:メリル・ストリープ、アン・ハサウェイ、エミリー・ブラント、スタンリー・トゥッチ、エイドリアン・グレニアー、サイモン・ベイカー

☆☆☆☆ 2006年/アメリカ/110分

    ◇

 ニューヨークの街をバックに、絢爛豪華なファッション・ショーが楽しめ、この上もなくおしゃれで、上品で、そして大いに笑える映画だ。

 大学出たてのアンディ(アン・ハサウェイ)が、ニューヨークの一流ファッション誌“RUNWAY”で働くことになる。
 編集長のミランダ(メリル・ストリープ)はファッション界に君臨するカリスマ。
 だめアシスタントなアンディは、人使いの荒いミランダの無理難題に孤軍奮闘しながら、彼女を見返すために、自分を磨き、一人前に成長していく様子が描かれていく。

 サクセス・ストーリーとしてはパターン通りの展開だけど、開巻、お洒落な女性の朝の日常風景からテンポがいい。
 シャワーを浴び、下着選びから始まり、それに合わせて洋服を選び、化粧もアクセサリーも頭の先から爪の先までビシッと決める。衣装に合わせたバッグとパンプスで、街角に立ってさっと手を上げれば、イエローキャブが寄ってくる…………。
 リズミカルな音楽でコラージュされた、素敵なオープニング。

 登場人物たちが身にまとうものはプラダはもちろんのこと、シャネル、ヴァレンチノ、グッチ、ガリアーノ、カルバン・クライン、フェンディ、マノロ、バレンシアガ…………。
 名前だけは知っていても、どれがどのブランドなのか全然分からない人でも、次から次へと高級ブランドの登場となれば、そのゴージャスさに魅入られるばかり。

 ファッションにまるで興味がないジャーナリスト志望のアンディには、酷な“RUNWAY”勤め。 新人アシスタントとして、ミランダの悪魔的要求に深く傷ついていく。しかし、ファッション・ディレクターの一言から自分の認識の甘さに気づき、ビシッとブランドものを着こなし大変身を遂げる。

 アン・ハサウェイが、次から次へと着せ替え人形のように高級ブランドを身にまとい出勤するスケッチ・シーンは、ミュージック・クリップのようで実に楽しく、可愛らしさも際立っている。

 しかしこの映画で一番凄いのは、大量の高級ブランド品や、それに包まれるバービーちゃんたちではなく、メリル・ストリープの演技だ。

 この知的で、セレブで、悪魔的な猛女は、メリル・ストリープが演じる以外には考えられない。それほどの存在感だ。
 「悪魔のように冷たい女」と思われるミランダの、隠れた人間性を見事に演じるメリル・ストリープは、ラストの、車の中からアンディを見る眼差しで締めくくられる。
 向かうところ敵なしのメリルの凄さを再認識すれば、3度目のオスカーだって夢ではない。

 貫禄のメリル・ストリープに、可愛いアン・ハサウェイがどれだけ食いついていくか、といった目線で観ても面白い映画だ。

 仕事が充実すれば、反対に私生活が奪われていく。
 こんなジレンマに陥る働く者たちに、本当の幸せって何だろう、って問いかけてくる。
 だからこそ逆に、どんな業界でも、どんな仕事でも、プロの厳しさが見えてくる。

 女性にはもちろん、男性たちにも推薦できる映画です。
 
“That's All”

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