TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

風とともに消えた、杏真理子


コンプリートシングルズ+/杏真理子

 満を持しての杏真理子の音源CD化が、シングルをコンプリートした以上に、未発表の曲を5曲も発掘してくれるとは、まさに驚愕の音源集となった。

01.さだめのように川は流れる
02.涙の空に虹が出る
03.理由(わけ)ある旅
04.虹
05.雪わり草
06.冬の記憶
07.地下鉄のスー
08.風とともに消えた
09.あやまち
10.いちどくらいはいい
11.夜が明ける
12.雨に咲く花
13.黒い花びら
14.雪が降る
15.君の名を呼べば
16.夜のメロディー
17.ブルージーンと皮ジャンパー
18.明日は月の上で
19.ヘイ・ジュテーム
20.みなし子のように
21.熱愛
22.さよならばかり
23.わるい娘
24.さだめのように川は流れる[オリジナルカラオケ]

☆印:初CD化  印:未発表曲

 低く、暗く、重く、非凡な歌声を持った杏真理子は、デビュー曲「さだめのように川は流れる」で注目はされたのだが、大きなヒットに恵まれぬまま5枚のシングルを残し歌手活動を一時休止、歌の勉強のために渡米した。そして次に彼女の名前を耳にしたのが、遠い異国からの訃報…
 享年23の若さで(当時のプロフィールでは1951年生まれと表記されているが、現在は1949年生まれとされるので25歳が正しいのかもしれない)幕を下ろした人生を、歌のように〝さだめ〟と片付けるにはあまりに残酷なことだ。

 それにしても、オリジナル/カバーを含めここにパッキングされた曲群の素晴らしさ。歌の実力は半端なく、彼女の凄みある歌声と歌唱力が、唯一無二のものだったことをあらためて知らしめられた。
 未発表曲にいたっては、これがなぜお蔵入りだったのかと思えるくらいの水準の高さで、4曲すべて阿久悠の詞世界だ。
 存命であれば、これまでにもっと素晴らしい作品が生み出されていただろうと思うと、まさに世の儚さである。

 そして、このCD復刻に尽力した藍渕邪子という音楽ライターによる6ページにわたるライナーノーツも、熱い執念が感じられる素晴らしいレヴューとなっている。(リリース年月日に誤植が見られるが…)

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