TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

ツェッペリン初来日

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 1971年9月23日木曜日。
 初めての武道館は2階の南東スタンドの席。中央に下がる日の丸を眺めながら、ステージが遠いことなんか気にならないほどに興奮していた。会場でちらほら見かけたヒッピースタイルが流行りだし、ぼくも髪とヒゲを伸しはじめたこの頃、後楽園球場のGFR公演で大騒ぎをしたとはいえ、本場のロックを聴くのはやっぱりツェッペリンしかないんだと思っていたのだから興奮するのは当たり前だ。開演時間を過ぎてもなかなか出てこないツェッペリンに対して、場繋ぎの故糸井五郎のアナウンスでさえ緊張した声に聴こえたし、会場を埋め尽くした観客も苛立ち、興奮し、騒然とした雰囲気が続いていたのだから。

 遅れること約40分。糸井五郎の“レッドッ、ゼッペリィン!”のアナウンスのあと、ピースサインをしながら登場したメンバーたち。ジョン・ボーナムの音出しからサウンドチェック。上半身裸に丈の短いシャツ姿のロバートの“Good Evening!!”を合図に、いきなりドカンと「移民の歌」でスタート。騒然としていた会場が一気に変わった瞬間だ。思ったとおり、いくら7月のGRFの演奏が大迫力の演奏であっても、ツェッペリンの前ではただのプロローグでしかないことを実感した。
 ロバートのエンジン全開のハイトーン・シャウトを聴けば、ツェッペリンはこの'71年までが全盛期と断言してもいい。実際、翌年10月の2度目の来日ではキーを下げて歌っていたと思う。ジミーはと云えば、1曲目からギターの弦を切るほどのハードぶりだ。曲が終わり、弦を張り替える間のロバートのMC に観客はやんやの歓声である。“All Right?”と声をかけて始まる“ハートブレイカー”のリフのカッコよさ。20分以上もの“幻惑されて”では、ヴァイオリンの弓を持つジミーの姿のなんと崇高なこと。その創造性に溢れた演奏こそツェッペリンだと思った。静寂の中で奏でられる“貴方を愛しつづけて”と、当時まだ未発表だった“天国への階段”。この緊張感のある演奏をツェッペリン以外の誰が出来ようか。
 そして、感動したボーナムのドラミング。武道館の中を反響しながら飛び廻る「モビー・ディック」のドラムソロは、PAの悪さを感じさせないほど重量感に満ちたもので、生でこそ感じられる圧倒さだった。
 アンコールでは観客のパニックで演奏が一時中断し、走り回る観客にロバートが指をさしながらなだめている。3時間近い最高にスリリングな初日公演は、至高の時間としてぼくたちを完全に魅了して終わった。
 これこそがまさに、ロックだったよなぁ。

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