TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

「クルージング」*ウィリアム・フリードキン


CRUISING
監督:ウィリアム・フリードキン
脚本:ウィリアム・フリードキン
原作:ジェラルド・ウォーカー
撮影:ジェームズ・A・コントナー
音楽:ジャック・ニッチェ
出演:アル・パチーノ、ポール・ソルヴィノ、カレン・アレン、リチャード・コックス、ドン・スカーディノ

☆☆☆★ 1980年/アメリカ/102分

 初見1981年1月。
 アメリカン・ニュー・シネマの雄として『真夜中のパーティー』(’70)や『フレンチ・コネクション』)’71)『エクソシスト』(’73)など、話題作・傑作を生み出したウィリアム・フリードキンも、リメイクの『恐怖の報酬』(’77)の失敗から80年代以降その輝きを失っていくのだが、本作は鬼才ウィリアム・フリードキンの起死回生となる問題作。

 原作は、1962年から1979年までの17年間にNYで実際に起きたホモ・セクシャル連続惨殺事件を扱った実話もので、フリードキン監督はこれを題材に、実際の囮捜査などのを取材を活かしながらハード・ゲイの世界を真正面から描いている。

 タイトルの「クルージング」とはゲイ用語で「男を漁る」の意。
 ニューヨークのゲイ・エリアで起ったゲイの男が殺される連続殺人事件の捜査のため、ノーマルな感覚を持った青年刑事がゲイ社会に潜入し、次第にハード・ゲイの世界に嵌り変貌してゆくストーリーなのだが、男だけの世界で想像を絶する苦痛に伴う絶頂と陶酔とは何なのか、ノーマルな人間にはとても理解できる範疇ではないのである。

 ゲイ・エリアで知られるクリストファー・ストリートでのロケ映像はかなり強烈で、なかでもハードゲイたちの生々しい生態描写は当時のアメリカでさえ物議を呼んでいる。
 実在のゲイ・クラブが多数登場したり、バンダナをGパンの左右のポケットのどちらに入れるかとか、そのバンダナの色によってゲイ同士のコミュニケートがなされているなど、なかなか興味深い面白い描写が紹介される。

 さて、そのあまりに特異な題材にしてショッキングな描写のため、当時、日本での公開は1年間見合わされていた。本国でも「悪趣味映画」とされ、決して評判のよい映画ではない。アメリカでは2007年にDVD化されたが、日本ではVTR化されたことが一度あることはあるがDVD化は一切される方向にはないようだ。

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 音楽はニューウェーヴ系パンク・ロックの洪水で、これが最高にカッコいい……サウンド・トラックのアルバムは所持しているが、CDとなるとやっと2015年にリリースされたらしい。



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