TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

「誘惑されて棄てられて」*ピエトロ・ジェルミ

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SEDOTTA E ABBANDONATA
監督:ピエトロ・ジェルミ
脚本:ピエトロ・ジェルミ、アージェ&スカルペッリ、ルチアーノ・ヴィンチェンツォーニ
撮影:アイアーチェ・パローリン
音楽:カルロ・ルスティケリ
出演:ステファニア・サンドレッリ、サーロ・ウルツィ、アルド・プリージ

☆☆☆  1964年/イタリア・フランス/115分/モノクロ

    ◇

 イタリア映画界の巨匠ピエトロ・ジェルミによる、シシリー島を舞台にした艶笑喜劇で、シチリア地方における風習と「名誉」という体面に縛られる人間たちを痛烈に風刺した作品。

 シチリアの採石場経営者の娘が、姉の婚約者に誘惑され、そして妊娠。激怒した父親は、世間体を繕う意味でも男に妹と結婚するように強要する。
 しかし男は、この地方の風習で「男はたとえ自分が奪った張本人でも、純潔でない女性とは結婚しない」ことを楯に逃げ出してしまう。
 父親は「名誉を傷つけられた場合には、突発的に相手を殺しても罪が軽くなる」と聞き、息子に男の殺害を命じた…。
 何とか殺人事件にならずには済んだが、双方が誘惑したのは相手側だと主張する始末。あくまで世間体を気にする父親の意に沿うように、男は略奪結婚を思いつくのだが、女は「自分を無理矢理奪った男とは結婚しない」と、またまた大混乱となる……。

    ◇

 誘惑されて棄てられる女にステファニア・サンドレッリ。 
 この作品と同じようなテーマで1961年に製作された『イタリア式離婚狂想曲』で認められた演技派女優の彼女は、イタリアを代表する美女のひとり。
 『タヒチの男』(’66)『暗殺の森』(’70)『アルフレード アルフレード』(’72)『あんなに愛しあったのに』(’74)『1900年』(’76)など、印象深い作品は多い。

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 本作の中で一切笑顔を見せない佇まいが、それはそれは美しいのである。

 初見はTV「日曜洋画劇場」あたりだったと思うのだが、映画を観るよりも前に、全編に流れるカルロ・ルスティケリの美しいメロディに惹かれてもいた。
 家には映画音楽ファンであった父親の所蔵にこの映画のシングル盤があり、よく耳にしていたからだ。



 イタリア映画のメロディは、特にマイナーなものは日本の流行歌に近く耳障りも良く、哀愁あるムードで心の琴線に触れるものが多数ある。
 この「誘惑されて棄てられて」は、ピノ・フェルラーラの歌唱で映画が始まるのだが、オーケストラ・ヴァージョンでの三拍子によるマンドリンとストリングスの演奏も心地良く、とても魅了される音楽となっている。

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