TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

「踊りましょうよ」中川梨絵


中川梨絵◆ 踊りましょうよ/さすらいのトランペッター 1976年

 本文は、過去に掲載した作品紹介を一部加筆修正したものです。

 A/B面とも中川梨絵の作詞・作曲、小室等とムーンライダースが編曲。1976年フォーライフ・レコードからリリースされた。
 演奏するムーンライダーズは、鈴木慶一の名義ではあるがファースト・アルバム「火の玉ボーイ」を発表したばかりの頃であり、バンド・デビューする前の録音というのも興味深い。

 中川梨絵が放つ甘い歌声がデカダンスな香りを漂わせ、せつなく響くヴァイオリンの音色が儚夢〈ロマン〉と郷愁〈ノスタルジア〉を誘う。
 どこかしら、あがた森魚の「最后のダンス・ステップ(昭和柔侠伝の唄)」(’74)を連想させるも、戦地へ出兵する男に“今夜限り”とダンスを誘う朝子役の緑魔子(台詞が極め付け)に対し、中川梨絵は男への未練を断ち切り街を去ってゆく自立した女の姿を思い起こさせ、虚構の世界に生きている女優の後ろ姿のようでもあり、スクリーンのなかで永遠の愛の美しさを猥褻と呼ばれながらも、常に「生」ある姿を狂おしく表現してきた彼女ならではの世界が見えてくる。

 B面「さすらいのトランペッター」も、アンニュイな中川梨絵の歌世界がひろがる逸品である。


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