TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

'75年の映画ノート#2

 当時のマイ・ベストテンにゴッドファーザーPart2を入れなかった訳は、どこを見ても1位に名を列ねている完璧に近い映画はあえて外しただけの、単にヘソ曲がりの戯れ言。ベストテン選びに小難しい映画を良しとする年頃だったわけであり……。今、ベストテンをあげるとすると当然ゴッドファーザーPart2も、オリエント急行殺人事件も、チャイナタウンも入れちゃうよ。
 で、こんなんかな。

  1 ゴッドファーザーPart2 
  2 レニー・ブルース 
  3 離愁 
  4 チャイナタウン 
  5 愛の嵐 
  6 フレンチ・コネクション part2 
  7 オリエント急行殺人事件 
  8 アメリカン・グラフィティ 
  9 ハリーとトント 
 10 フロント・ページ


 さて、3月以外の作品はというと……

大地震 ☆
米/'74/マーク・ロブソン監督、チャールトン・ヘストン、エヴァ・ガードナー
パニック映画なら'70年の『大空港』の方が面白かった。

フェリーニのアマルコルド ☆☆☆☆☆
伊・仏/'74/フェデリコ・フェリーニ監督、ブルーノ・ザニン、マガリ・ノエル
ファシスト時代、北イタリアの小さな町を舞台にしたフェリーニの回想録。ファンタジーな作りは人工的な美しさに満ちていて、その中で生きているひとたちの姿が実にいきいきしている。甘美な映像が優しく観る者を包んでくれる。

アメリカの夜 ☆☆☆☆
仏・伊/'73/フランソワ・トリュフォー監督、ジャクリーン・ビセット、ジャン=ピエール・レオ
「映画好き」なら堪らなくなる映画。ひとつの台詞、ひとつのシーン、ひとつの音、ひとつの背景、どれもみんな映画って素晴らしいと思える作品。

アメリカン・グラフィティ ☆☆☆☆
米/'73/ジョージ・ルーカス監督、リチャード・ドレイファス、ロン・ハワード
初回時間から最終時間まで、一日中映画館の中にいた。アメリカ良き時代の青春映画。

男はつらいよ・寅次郎子守唄 ☆☆
松竹/'74/山田洋次監督、渥美清、十朱幸代

霧の旗 ☆☆☆
松竹/'65/山田洋次監督、倍賞千恵子、森雅之
松本清張原作の復讐物語。汚れ役の倍賞千恵子は巧い。

新宿泥棒日記 ☆☆
ATG/'69/大島渚監督、横山リエ、横尾忠則、唐十郎、渡辺文雄、田辺茂一
状況劇場の面々や出演者らが実名で出ている実験映画。制作側のエネルギーが発散されるが、それを受け止める側には苦痛と辛抱が必要。

ゴッドファーザーPart2 ☆☆☆☆☆
米/'74/フランシス・F・コッポラ監督、アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロ
若き日のビトー役のデ・ニーロの演技、映像の美しさ、複雑な人間関係を巧みにまとめあげたシナリオなど完璧に近い壮大な大河ドラマの第2弾。パート2にありがちな散漫さは皆無。

ドラブル ☆☆
英/'74/ドン・シーゲル監督、マイケル・ケイン、ドナルド・プレザンス
職人シーゲル監督が、人間くさいスパイ映画を作ったということ。

チャイナタウン ☆☆☆☆
米/'74/ロマン・ポランスキー監督、ジャック・ニコルスン、フェイ・ダナウェイ
チャンドラーやハメットの世界へ愛を込めた作品。オリジナルとは思えないほどに'30年代の空気感があふれ、探偵映画へのオマージュに満ちた傑作だ。

スローターハウス5 ☆☆☆
米/'72/ジョージ・ロイ・ヒル監督、マイケル・サイクス
K・ヴォネガット・Jrの小説の映画化で、時間と空間を超越し自由に生きる主人公のタイムトラベルもの。ただ、幻想的映像はSFというよりファンタジー映画と呼ぶほうがいい。

離愁 ☆☆☆☆
仏/'73/ピエール・グラニエ=ドフェール監督、ロミー・シュナイダー、ジャン・ルイ・トランティニアン
美しいロミー・シュナイダーとトランティニアンの情感あふれる大人の恋愛映画。ラストの無言の芝居に、ただただ涙。

ダッチワイフレポート ☆☆
日活/'74/曽根中生監督、ひろみ麻耶
脚本は『八月の濡れた砂』『野良猫ロック/セックス・ハンター』の大和屋竺。怪作、異色作、不思議な愛の物語。

まむしと青大将 ☆☆★
東映/'75/中島貞夫監督、菅原文太、川地民夫、緑魔子、荒木一郎、川谷拓三
『まむしの兄弟シリーズ』の第9作目。文太さんと川地の“まむしの兄弟”に対して、荒木&川谷の“青大将コンビ”がぶつかる喜劇アクション映画。

若い貴族たち/13階段のマキ ☆
東映/'75/内藤誠監督、志穂美悦子、千葉真一
梶原一騎原作、佐藤まさあき劇画の映画化。空手アクションを主流にした野良猫ロック的不良映画。

未亡人下宿 ☆☆
日活/'74/山本晋也監督
未亡人の主人公が経営する下宿で起こる騒動記で、山本晋也監督の代表作の一遍。

現代娼婦考/制服の下のうずき ☆☆☆★
日活/'74/曽根中生監督、潤ますみ
原作・脚本・挿入歌は荒木一郎。主題歌は寺山修司作詞の「裏町巡礼歌」で、潤ますみが歌っていた。

狂乱の喘ぎ ☆☆★
日活/'74/西村昭五郎監督、ひろみ麻耶

オリエント急行殺人事件 ☆☆☆☆
英/'74/シドニー・ルメット監督、アルバート・フィニー、イングリッド・バーグマン
オールスターキャストで制作されたアガサ・クリスティのミステリー大作。原作を忠実に映像化した演出はお見事。こんなにゴージャスな映画もたまにはいいね。

フロントページ ☆☆☆☆
米/'74/ビリー・ワイルダー監督、ジャック・レモン、ウォルター・マッソー
芸達者な俳優陣を揃え、ワイルダー監督の職人芸を堪能できるコメディ。

新幹線大爆破 ☆☆☆☆
東映/'75/佐藤純弥監督、高倉健、山本圭、宇津井健
アイデア勝負の犯罪パニック映画。一定の速度以下になると爆発する爆弾を積んでひた走る新幹線。見どころ大の邦画だが、当時国鉄の協力を得られなかったための特撮は少し寂しい。このアイデアはアメリカ映画に影響を与えた。

ウォーキング・トール ☆☆★
米/'73/フィル・カールソン監督、ジョン・ドン・ベイカー
故郷の町のために保安官になった元レスラーの実話。正義を施行するために失うものは大きい。

バニシング・イン・60 ☆☆
米/'74/トビー・ハリッキー監督、トビー・ハリッキー
派手で大掛かりなカーアクション映画。

わななき ☆
日活/'75/西村昭五郎監督、谷口香織、中島葵

黒薔薇昇天 ☆☆☆☆
日活/'75/神代辰巳監督、岸田森、谷ナオミ、芹明香、東てるみ
藤本義一の「浪花色事師/ブルータス・ぶるーす」を原作にした、エロ事師たちを描いた艶笑コメディ。知性的でクールだが実は小心者という、岸田森お得意のキャラが大阪弁で爆発。この時期は丁度『傷だらけの天使』が放映されていた。音楽はダウンタウン・ブギウギ・バンド。

ダブ ☆☆☆
米/'74/チャールズ・ジャロット監督、ジョセフ・ボトムズ、デボラ・ラフィン
16歳の少年が小さなヨットで単独世界一周をする物語。

星の王子さま ☆☆☆
米/'74/スタンリー・ドーネン監督、リチャード・カイリー、スティーヴン・ワーナー
へび役にボブ・フォッシー。キツネにジーン・ワイルダー。ミュージカル映画が不得意でも面白かったな。

バルスーズ ☆☆☆★
仏/'73/ベルトラン・ブリエ監督、ミュウ=ミュウ、ジェラール・ドバルデュー
下品で猥雑でエロでスタイリッシュな問題作。大女優のジャンヌ・モローやブリジット・フォッセーまでもが、大胆に演じるフランス映画の真骨頂。

フレンチ・コネクションPart2 ☆☆☆☆
米/'75/ジョン・フランケンハイマー監督、ジーン・ハックマン、フェルナンド・レイ
続編パート2だからといって侮るなかれ。重厚なアクションが見応えあるパート2の成功例。

金環蝕 ☆☆☆
大映/'75/山本薩夫監督、仲代達矢、三国連太郎、宇野重吉、京マチ子
石川達三原作で政界の内幕もの。豪華出演者たちの演技は見応えたっぷりで演出も力強い大作。

シャンプー ☆☆☆☆
米/'74/ハル・アシュビー監督、ウォーレン・ビューティー、ゴールディ・ホーン
プレーボーイのヘアー・ドレッサーを主人公に、上流社会や有名人の女性たちの赤裸々な私生活を皮肉る内幕もの風刺ドラマ。

飢餓海峡 ☆☆☆☆
松竹/'65/内田吐夢監督、三国連太郎、左幸子、伴淳三郎、高倉健
原作は水上勉の社会派小説。貧困を背景に、人間の情愛、執念をテーマにした重厚な人間ドラマに仕上がっている。『砂の器』に近いものがある。

ハリーとトント ☆☆☆
米/'74/ポール・マザースキー監督、アート・カーニー、エレン・バースティン
老人と猫によるロード・ムーヴィー。彼等と出会う人々との、笑いと涙と感動が素直に伝わってくる優しい映画。

愛の嵐 ☆☆☆★
伊・米/'73/リリアーナ・カヴァーニ監督、シャーロット・ランプリング、ダーク・ボガード
女性監督が描く(脚本も彼女)デカダンスとマゾヒズム。ナチズムに翻弄され、性倒錯の世界に堕ちていく男と女のメロドラマ的究極の愛。

卒業 ☆☆☆☆
米/'67/マイク・ニコルズ監督、ダスティン・ホフマン、キャサリン・ロス、アン・バンクロフト
名作という以外に言葉はいらない。

レニー・ブルース ☆☆☆☆☆
米/'74/ボブ・フォッシー監督、ダスティン・ホフマン、ヴァレリー・ペリン
人種差別や政治ネタ、自身の身を削りながらも攻撃的トークを繰り広げたスタンダップ・コメディアンのレニーの生涯を映像化。息を呑むほどに惹き込まれるモノクロ画像と、鬼気迫るホフマンの演技は完璧。

祭りの準備 ☆☆☆☆
ATG/'75/黒木和雄監督、江藤潤、馬渕晴子、原田芳雄、竹下景子
昭和30年代の四国。閉鎖的な漁村を舞台に、様々な経験を通して成長していく青年の姿を描く。脚本の中島丈博の自伝的作品。竹下景子の初々しい裸体が鮮烈で、青春はこんなにも悶々としているのだ。

ヤング・フランケンシュタイン ☆☆☆☆
米/'74/メル・ブルックス監督、ジーン・ワイルダー、ピーター・ボイル
ブルックスお得意のナンセンス・コメディ。怪奇映画のパロディ・オン・パレード。
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