TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

「名探偵再登場」*ロバート・ムーア

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The CEAP DETECTIVE
監督:ロバート・ムーア
脚本:ニール・サイモン
音楽:パトリック・ウィリアムズ
出演:ピーター・フォーク、アン・マーグレット、アイリーン・ブレナン、ストッカード・チャニング、ルイーズ・フレッチャー、マデリーン・カーン、マーシャ・メイソン、ジョン・ハウズマン、ジェームズ・ココ、シド・シーザー、ポール・ウィリアムス、フェルナンド・ラマス、ニコル・ウィリアムソン、スキャットマン・クローザース

☆☆☆★ 1978年/アメリカ/92分

 初見1978年9月。
 1976年にエルキュール・ポワロ、ミス・マープル、サム・スペードなど往年の名探偵たちをパロディにした『名探偵登場』の姉妹編で、先の作品でピーター・フォークが演じたサム・スペード風クールな探偵を主人公にした作品。
 監督・脚本は『名探偵登場』と同じロバート・ムーアとニール・サイモンのコンビで、今回は『マルタの鷹』と『カサブランカ』をネタにした古き良きアメリカン・ハードボイルドのコメディだ。

 時は1939年。“架空の街サンフランシスコ”に事務所をかまえるルー・ペキンポー(ピーター・フォーク)は、降って沸いたような難事件に追われる羽目になる。
 連続殺人事件が頻発するなか、ペキンポーの相棒がホテルで何者かに殺された。未亡人のジョージア(マーシャ・メイソン)の証言で、不倫関係にあったペキンポーが容疑者にされてしまい、仕方なくペキンポーは犯人を捜し容疑を晴らすための捜査を開始する。
 レジスタンスのマルセル(ジェームズ・ココ)が経営する“カサブランカ・スタイル”のレストランで、謎の男から『12個のダイヤモンドの卵』と呼ばれる高価な美術品が関係しているらしいと聞きつける。そのレストランでペキンポーは、かつて愛した美しいマルレーヌ(ルイーズ・フレッチャー)と再会する。彼女はいまは結婚していたが、ペキンポーを見かけると二人の想い出の曲を弾いてくれとピアノ弾き(スキャットマン・クローザース)にリクエストするのだった。
 気分のいいペキンポーは、マルレーヌから夫(フェルナンド・ラマス)の国外逃亡の協力を頼まれる。
 はたしてペキンポーの周りには、ナチの大佐(ニコル・ウィリアムソン)やマルレーヌを恋敵にするセクシーな歌姫(アイリーン・ブレナン)、現れるたびに名前が違うミステリアスな依頼人(マデリーン・カーン)や大富豪(ジョン・ハウズマン)と彼の手下(ポール・ウィリアムス)、億万長者で美術蒐集家の老人(シド・シーザー)とグラマーで魅惑的な若妻(アン・マーグレット)、そしてペキンポーを慕ううら若き秘書(ストッカード・チャニング)らが、入れ替わり立ち替わり罠を仕掛けにくるのだった……。

    ◇

 タイトル・バックが洒落ていて、ジャジーな音楽も探偵ものの雰囲気を巧く醸し出していて好きな映画だ。
 探偵小説やハードボイルド、ヒッチコック作品などを引用しながら、ディテールに数々のギャグが散りばめられている。女性に大モテのクールな探偵が、元恋人や言い寄る歌姫のセックスを連想させる会話に耳を塞いで取り乱すシーンが面白い。
 そのピーター・フォークを取り囲む女性たちが、当時、個性豊かに脇を固めていた女優ばかりで、これもまた素晴らしい。

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 アン・マーグレットは、既に大女優としての存在でいたスウェーデン生まれのグラマー女優。『シンシナティ・キッド』('65)が最初に観た映画で、次に観たディーン・マーティンのスパイ映画『サイレンサー/殺人部隊』('66)は少年には悩ましい姿だった。本作では、その美貌にしてヘン顔を披露してくれる。セクシーヴォイスの歌唱もなかなかのものでシンガーとしても有名。

 アイリーン・ブレナンは、『ラスト・ショー』(’71)のダイナーのウエイトレスで見知った。『スティング』(’73)ではポール・ニューマンの情婦役も良かったが『スケアクロウ』(’73)はどこに出ていたのか覚えていないや…。
 日本の女優で言えば伊佐山ひろ子に似ているだろうか。狆クシャな顔だが、存在に貫録のある3枚目女優で、ゴールディ・ホーン製作・主演の『プライベート・ベンジャミン』('80)ではアカデミー賞にノミネートされた演技派だ。残念ながら昨年(2013年)膀胱癌で亡くなった。

 ルイーズ・フレッチャーと言えば、数々の女優賞を獲得した『カッコーの巣の上で』('75)での冷血看護婦であろう。世の中にこんなに嫌な女がいるだろうかと言わしめた怖い女の登場だったが、本作ではイングリッド・バーグマン風に一番綺麗に撮られている美人女優なのだ。

 マデリーン・カーンは、メル・ブルックス作品の常連女優としてコメディエンヌぶりを発揮していた。当時、ワイセツなスラングを平気で喋れる女優としても珍しい存在で、ピーター・ボグダノヴィッチ監督の『ペーパームーン』('73)では売春婦役で言いたい放題の忘れ難い女優である。

 ストッカード・チャニングは、ジャック・ニコルソンとウォーレン・ベイティの『おかしなレディ・キラー』('75)で注目。この頃からリズ・テイラーに似ており、素の演技でとぼけた感じが可愛いかった。

 マーシャ・メイソンは脚本家ニール・サイモンの奥方。『シンデレラ・リバティー』と『グッバイガール』で数々の賞を受賞しての本作品出演。

1978-名探偵再登場

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