TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

逝っちまったナニワのロッカー

7月に脳幹出血で倒れ 意識不明のままだった桑名正博が
26日旅立った……
享年59

哀しいかな
若松孝二監督のような突然の事故死より
少しはこころの準備ができていたぶん冷静だが
学年がひとつ下の年だけに 人ごとではない死だ

セクシャルバイオレットな彼より やっぱりファニカンかな……
ファニー・カンパニーのデビュー曲「スウィート・ホーム大阪」('72)

  兄さんあの娘たのんまっせ
  わいは旅に出ることに決めたんや
  ………
  スウィートホーム大阪
  わいはたぶん帰りまへん




大阪弁が軽快にロックしている傑作だ
桑名正博のヴォーカルの魅力がわかるはず


そして 桑名正博が下田逸朗の詞に曲をつけた「月のあかり」(’88)は
心に響くソウルバラッドの名作

masahirokuwana_moon.jpg


  長い旅になりそうだし さよならとは ちがうし
  この街から出てゆくだけだよ

今夜は 大阪の街にいつも以上にオヤジたちの歌が響き渡るのだろうな

安らかにお眠りください

スポンサーサイト

「雨のアムステルダム」*蔵原惟繕監督作品

1975-03_雨のアムステルダム
TWO IN THE AMSTERDAM RAIN
監督:蔵原惟繕
脚本:山田信夫
音楽:井上堯之
出演:萩原健一、岸恵子、三國連太郎、アラン・キュニー

☆☆★ 1975年/東宝/92分

    ◇

 オール・アムステルダムでのロケは美しく、スケールも大きなものにしているのだが、リアリティに欠ける展開が陳腐なラヴストーリーに貶めてしまっているのが少し残念。

 日本の小さな商社のヨーロッパ駐在員・明(萩原健一)は、空港で故郷津軽の漁村で憧れの的だった網元の娘・涼(岸恵子)と偶然出会った。
 涼は、近々オープンするアムステルダムの日本料理店のマダムとしてやってきたのだった。明は涼を追い回すが、実は涼のバックには巨大商社の正岡(三國連太郎)という男がいて、利権を巡る裏取引の道具として涼を娼婦としてコントロールしていた……。

 映画は、UNKOしているショーケンから始まる。こんな姿から映画をはじめるなんてショーケンしかできないだろう。
  TV『傷だらけの天使』後の作品。『股旅』『化石の森』『青春の蹉跌』と映画スターとしての地位を着実に築き成長してきたショーケンの、生き生きとした姿が拝める。

 『約束』のコンビふたりであの夢をもう一度ってことで企画されたことは見え見えの作品だから、アムステルダムの街を歩くショーケンと岸恵子のスケッチやら、ショーケンが暮らす屋根裏部屋でのラブシーンやら、岸恵子が身を包むパリ・ファッション、そして、男色の餌食になるショーケンを楽しめばいい。

 映画の前売券には珍しく、ショーケンがキャラクターに起用されていた明治ミルクチョコレート「デュエット」の広告が裏面に掲載されている。アイドル映画としては成功したのかな。

1975-03_雨のアムステルダムura

★約束★







「赤いブーツの女」*ホアン=ルイス・ブニュエル

1975-03_赤いブーツの女
LA FEMME AUX BOTTES ROUGES
監督:ホアン=ルイス・ブニュエル
脚本:ジャン・クロード・カリエール
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、フェルナンド・レイ、ジャック・ウェベール、ラウラ・ベッティ

☆☆★ 1974年/フランス・イタリア/95分

    ◇

 テレパシー能力を持った女流作家と富豪ら3人の男たちとの愛憎を、『昼顔』ルイス・ブニュエル監督の息子ホワンが親父ゆずりの幻想的変態趣味で描いたファンタジーな作品だが、よく判らない映画だった。

 新進作家のフランソワーズ(カトリーヌ・ドヌーヴ)は画家の卵リシャールと同棲しているが、その関係はお互いを束縛しないという友人とも恋人ともつかない曖昧な関係だった。
 富豪のペルー(フェルナンド・レイ)はフランソワーズの美貌に心を奪われている。きっかけはカフェで、突然ペルーの前に立ったフランソワーズが「お金をくれたらいいものを見せてあげるわ」と、いきなりマントを広げ全裸の姿を見せたのだった。しかし、あれはペルーの幻想だったのかもしれず、以来ペルーは、執拗にフランソワーズを尾けまわしている。
 しかしフランソワーズは、自分の作品に興味を持ってくれた若い出版社社長マルクに惹かれている。芸術を憎悪するペルーは陰湿な画策をはじめる。
 それは、フランソワーズとマルクとリシャールをペルーの別荘に呼び寄せ、奇妙な同居生活をはじめるのだが………。

 スクリーンに向って堂々とヌードを見せつけるカトリーヌ・ドヌーヴが話題だったが、気品ある魔性の女カトリーヌ・ドヌーヴはいつまでも艶やかだ。フォトジェニックな美しさ、それこそ“スター女優”。
 この映画は、それだけでいいじゃないのかな。