TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

「袋小路三番町」 梶芽衣子



梶芽衣子◆ 袋小路三番町/残り火 1977年

 今朝、しまい込んである古いシングル・レコードの箱を整理していたら、ずぅっと探していた梶芽衣子の『袋小路三番町』が見つかった。
 ああ、無くしていたものが見つかり、本当に、安堵……。

 このレコード、見てのとおり、まずはジャケット写真がいかしているのだ。

 ポリドールに移って3作目のレコードで、B面の『残り火』とも作詞阿木燿子&作曲宇崎竜童の傑作。
 梶が歌う阿木&宇崎コンビの楽曲はたった4曲しかなく、前作の『欲しいものは』と『残り火』がCD化されている。
 あとはこの『袋小路三番町』と、アルバム収録の『影の栖』(内藤やす子がカバーしている)のCD化を望むばかり。

 無常感漂わす語りの、最後の部分の間合いが何とも言えない。

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QUEEN OF JAPANESE MOVIE



 Hotwax ヴィジュアル・ブック・シリーズ第1弾として『Queen of Japanese Movie 野良猫ロック~女番長ブルース』が19日に発売された。(以前、25日発売と告知しましたが1週間早く発売されました。)

 70年からたった4年間をスクリーン狭しと暴れ廻ったクイーンたちの、貴重なポスターやスチールを満載した、全ページ総天然色(一部写真は単色カラー)のヴィジュアル本だ。

 彼女たちに、サブカルチャー的映画論なんてつまらない。女優論なんていらない。

 梶芽衣子、范文雀、池玲子、杉本美樹
 この4人のクール・ビューティーに、言葉なんて必要ないでしょ。
 
 小磯マリ、久万里由香(真理アンヌ&ブラバー・シェスの妹)、黒沢のり子、後藤ルミ、戸部夕子、そして夏純子の日活女優陣……
 渡辺やよい、潤まり子、衣麻遼子、女屋実和子、碧川ジュン、須藤リカ、田島晴美、そして叶優子の東映女優陣……

 全頁に配した貴重なポスターとスチールから、彼女たちのクールな視線、倒錯的エロティズム、やさぐれの狂暴性を感じればいいのだ。

 梶芽衣子と范文雀が南部式乙型拳銃を持った立ち姿の、何とイカすことよ。

 名画座で見た『野良猫ロック』とは反対に、池玲子、杉本美樹の『女番長シリーズ』は「まむしの兄弟」「仁義なき戦い」「新・網走番外地」の併映作品として観ている。菅原文太や高倉健さんと一緒に見られた彼女たちの存在は、やっぱ凄かったんだなぁ。
 
 夏純子の4作品が取り上げられているのには注目。
 高校生のころ、通学路の立て看板で見た憶えがあるポスターばかり。目鼻立ちがはっきりしたその顔にそそられるものがあったのだが、結局彼女の出演作は1本も観ることはなかった。ぼくにとっては、74年のテレビ『6羽のかもめ』水木かおり役でしっかり印象を残している。
 
 頁をめくる毎に映像を見たくなるのだが、DVD化されているのは『野良猫ロック』のみ。
 海外では『野良猫ロック』や池玲子&杉本美樹の評判が高く、DVD化もされているということから、世界中のファン向けに作品クレジット・作品紹介・女優紹介には英訳付です。
 早く日本でも池玲子&杉本美樹モノが見られるようにして欲しいな。

 スペシャルCDは『野良猫ロック・セックスハンター』のサウンド・ファイルを44分のフルアルバムとして収録。
 既発の『日活ニューアクションの世界/野良猫ロックstray cat rock』収録曲とは、梶芽衣子&安岡力也の歌以外「SEX HUNTER THEME」の1曲がダブルだけの初登場劇伴です。
 アイアンバタフライを連想してしまう、ファンキーにロッキンオンしているサイケ・ギター・サウンドはサイコーです。


◆Queen of Japanese Movie ~ from野良猫ロックto女番長ブルース
              発行元:ウルトラ・ヴァイヴ 
               発売元:(株)シンコーミュージック
              定価:2,940円(税込)

    ☆    ☆

[紹介作品 全24作 ]
女番長 野良猫ロック
野良猫ロック ワイルド・ジャンボ
野良猫ロック セックス・ハンター
野良猫ロック マシン・アニマル
野良猫ロック 暴走集団 '71
不良少女魔子
女子学園 悪い遊び
女子学園 ヤバイ卒業
女子学園 おとなの遊び
女番長ブルース 牝蜂の逆襲
女番長ブルース 牝蜂の挑戦
女番長ゲリラ
女番長
女番長 感化院脱走
女番長 タイマン勝負
女番長 玉突き遊び
恐怖女子高校 女暴力教室
恐怖女子高校 暴行リンチ教室
恐怖女子高校 不良悶絶グループ
恐怖女子高校 アニマル同級生
不良姐御伝 猪の鹿お蝶
やさぐれ姐御伝 総括リンチ
前科おんな 殺し節
0課の女 赤い手錠

「わるいやつら」*野村芳太郎監督作品

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監督:野村芳太郎
原作:松本清張
脚本:井出雅人
撮影:川又昴
音楽:芥川也寸志
出演:片岡孝夫(現・片岡仁左衛門)、松坂慶子、梶芽衣子、藤真利子、宮下順子、藤田まこと、神崎愛、緒形拳、渡瀬恒彦

☆☆☆  1980年/日本・松竹/129分

    ◆    ◆

 1978年に松本清張氏が自身の著作物の映像・ドラマ化の粗製濫造を抑えるために、野村芳太郎監督と共に設立した「霧プロダクション」の第一回作品が、この『わるいやつら』だった。

 親が残した総合病院を継ぎ病院長になった戸谷信一(片岡孝夫“現・片岡仁左衛門”)は、医師としも経営者としても熱心さに欠ける放蕩息子で、世間知らず。
 そのために病院の経営は苦しいのだが、彼は、資産のある女性らから金を巻き上げては病院の赤字を埋めていた。

 あるとき、ファッションショーで暴漢に襲われる新進ファッション・デザイナー槙村隆子(松坂慶子)を助けた戸谷は、彼女に一目惚れをし、彼女を手に入れるために次々と悪事に手を染めることになる。

 自分の欲望を満たすために、社会的地位がありながら、女を騙し、金を貢がせ、やがて殺していく戸谷。
 女性を食い物にしているプレイボーイで、プライドも高い男だが、槙村隆子の美貌の前に“純愛”に陥ってしまったことが、結果、女たちに惑わされる悲劇の始まりとなる。


    ☆    ☆

 ◆以下、物語の核心に触れる箇所があります。

野良猫ロック~コンプリートDVD-BOX

 ※記事の加筆修正について
 本文に加筆をしました。
 後日、断りなく加筆修正をしたりすることもあります。ちょっとした手直しもあることに、ご了承を。〈12/11〉


    



 待望の『野良猫ロック:DVD-BOX』が発売されました。

 DVD化の話が出てきてから、ほんと~に長い間待ちました。

 70年代の始まり、新しい時代の幕開けに炸裂したクールな若者像に、すっかり虜になったフェイバリットな映画たちなのです。

 梶芽衣子の作品をリアルタイムで観たのは『<女囚701号さそり』が最初で、この『野良猫ロックシリーズ』を実際にスクリーンで見たのは公開から4年後の名画座。
 藤田敏八監督の作品は、それまでに『八月の濡れた砂』『赤い鳥逃げた?』『修羅雪姫』“ロマンポルノ”を見ており、この『野良猫ロック/ワイルド・ジャンボ』でやっと藤田監督の原点を見ることができた思いだった。
 長谷部安春監督に関しても『女囚さそり 701号怨み節』を観た方が先で、それまでは、テレビドラマ『ワイルド7』で名前を知っていた程度だったと思う。

 この映画の公開当時、平凡パンチのインタビュー記事で見た藤竜也のサングラス姿に傾倒し、その時初めてレイバンという名前を知り、それ以来、いまでもサングラスが欠かせないものになっている。当時はレイバンを簡単に手に入れられなかったし、10代の若造が粋がってするには高価なものだから、日本製の安いクラシックメタルタイプで我慢してたっけ(笑)。本物のレイバンを手に入れたのは、二十代になってからです。

 まぁ兎に角、こんな事を思いだすのがこの『野良猫ロックシリーズ』というわけで、いまは、綺麗な画像で見ることができる幸せに浸っています。

    ☆

 さてDVDですが、ファンにはたまらなく嬉しいチャプターの入れ方がしてあります。
 70年代の風俗とサウンドが魅力でもあった作品だけに、音楽シーンもマニアには必見なわけで、それにちゃんと応えたチャプターになっています。

 『女番長 野良猫ロック』の和田アキ子やモップスをはじめ、梶芽衣子、安岡力也、ゴールデンハーフ、青山ミチ、ピーターパンの歌シーンが即再生できるのです。
 もちろん、楽曲がCD化されていない太田とも子(梶芽衣子の実妹)の「恋はまっさかさま」「とおく群衆を離れて」のシーンは、既に何度も再生しています(笑)。

 特典ディスクは、長谷部監督、藤竜也、原田芳雄のインタビューで、実に貴重な話を聞くことができます。
 いやはや、ファンにはこれも必見です。

    ☆

 2007年4月6日には、“70's アウトロー・セレクション”として『反逆のメロディー』(澤田幸弘監督:原田芳雄)、『流血の抗争』(長谷部安春監督:宍戸錠)、『不良少女 魔子』(蔵原惟二監督:夏純子)の3作品がDVDで発売される予定です。

 これも待ち遠しいぞぉ。


    ☆

 長谷部監督のインタビューを見ていて、上記に記した記憶に健忘しているものがありました。

 梶芽衣子の作品を最初に観たのが『<女囚701号さそり』だと思っていたのですが、リアルタイムで観た『ハレンチ学園』の併映作として『女番長 野良猫ロック』は観ていたようです。そのあたりの記憶がなかったです。
 また、長谷部監督の作品も『さそり』以前に、劇場版『あしたのジョー』を観ていました。

れのんのめいにち

JAN.30 スティーヴ・マリオット
FEB.07 ロンサム・デイヴ・ペヴェレット
FEB.15 マイク・ブルームフィールド
MAR.19 ポール・コゾフ
MAR.22 ロッド・プライス
APR.17 フェリックス・パパラルディ
JUN.04 ロニー・レーン
JUN.14 ロリー・ギャラガー
JUL.03 ブライアン・ジョーンズ
JUL.03 ジム・モリソン
AUG.09 ジェリー・ガルシア
AUG.27 スティーヴィー・レイ・ヴォーン
SEP.18 ジミ・ヘンドリックス
SEP.25 Mr.ボンゾ~ジョン・ボーナム
OCT.04 ジャニス・ジョプリン
OCT.20 ロニー・ヴァン・ザント
OCT.29 デュアン・オールマン
NOV.11 ベリー・オークリー
NOV.24 フレディ・マーキュリー
NOV.29 ジョージ・ハリスン
DEC.04 フランク・ザッパ


 マイ・フェイバリット・ロックスターの命日です。
 そして、今日12 月8日が26回目のジョン・レノンの命日となります。
 この日だけは、ジョン(Beatles)の曲以外は聴かない1日として、ずっと続けています。 

 New Yorkへ行けば、必ずStrawberry Fieldsに出向きます。

 平和を祈るとか、戦争反対を考えるとかではなく、いつも、ただただジョンの曲が聴きたくなる12月8日です。

 10年前からは、カセット(今どき何ですが……笑)にジョンの歌声だけを集めた数本のテープを、仕事場でエンドレスに流しています。

 今日一日、聴いていた曲たちです。

Mother
Instant Karma!
Power to the People
Whatever Gets You Thru the Night
#9 Dream
Mind Games
Love
God

The Ballad Of John & Yoko
Don't Let Me Down
Revolution 1
Strawberry Fields Forever
Norwegian Wood
No Reply
Tomorrow Never Knows
In My Life
Sexy Sadie
A Day In The Life
She Said,She Said
I Am The Walrus
Happiness Is A Warm Gun
Lucy In The Sky With Diamonds

Yer Blues
I've Got A Feeling
Eveybody's Got Something To Hide Except My Monkey
Come Together
One After 909
I Want You

Imagine
Jealous Guy
(Just Like) Starting Over
Woman
Beautiful Boy

No Reply
Across The Universe
I Found Out
Cold Turkey
Slow Down
Mr. Moonlight
Be-Bop-A-Lula
Stand by Me
Rock'n Roll Music

Help!
A Hard Days Night
I Call Your Name
Hey Bulldog
Being For The Benefit Of Mr.Kite
Rain
Cry Baby Cry
Julia
Dear Prudence
Real Love

Oh My Love
Happy Christmas(War is Over)
Give Peace a Chance


 午後10時50分を過ぎました…………………


「プラダを着た悪魔」



the DEVIL wears PRADA
監督:デヴィッド・フランケル
原作:ローレン・ワイズバーガー
脚本:アライン・ブロッシュ・マッケンナ
主演:メリル・ストリープ、アン・ハサウェイ、エミリー・ブラント、スタンリー・トゥッチ、エイドリアン・グレニアー、サイモン・ベイカー

☆☆☆☆ 2006年/アメリカ/110分

    ◇

 ニューヨークの街をバックに、絢爛豪華なファッション・ショーが楽しめ、この上もなくおしゃれで、上品で、そして大いに笑える映画だ。

 大学出たてのアンディ(アン・ハサウェイ)が、ニューヨークの一流ファッション誌“RUNWAY”で働くことになる。
 編集長のミランダ(メリル・ストリープ)はファッション界に君臨するカリスマ。
 だめアシスタントなアンディは、人使いの荒いミランダの無理難題に孤軍奮闘しながら、彼女を見返すために、自分を磨き、一人前に成長していく様子が描かれていく。

 サクセス・ストーリーとしてはパターン通りの展開だけど、開巻、お洒落な女性の朝の日常風景からテンポがいい。
 シャワーを浴び、下着選びから始まり、それに合わせて洋服を選び、化粧もアクセサリーも頭の先から爪の先までビシッと決める。衣装に合わせたバッグとパンプスで、街角に立ってさっと手を上げれば、イエローキャブが寄ってくる…………。
 リズミカルな音楽でコラージュされた、素敵なオープニング。

 登場人物たちが身にまとうものはプラダはもちろんのこと、シャネル、ヴァレンチノ、グッチ、ガリアーノ、カルバン・クライン、フェンディ、マノロ、バレンシアガ…………。
 名前だけは知っていても、どれがどのブランドなのか全然分からない人でも、次から次へと高級ブランドの登場となれば、そのゴージャスさに魅入られるばかり。

 ファッションにまるで興味がないジャーナリスト志望のアンディには、酷な“RUNWAY”勤め。 新人アシスタントとして、ミランダの悪魔的要求に深く傷ついていく。しかし、ファッション・ディレクターの一言から自分の認識の甘さに気づき、ビシッとブランドものを着こなし大変身を遂げる。

 アン・ハサウェイが、次から次へと着せ替え人形のように高級ブランドを身にまとい出勤するスケッチ・シーンは、ミュージック・クリップのようで実に楽しく、可愛らしさも際立っている。

 しかしこの映画で一番凄いのは、大量の高級ブランド品や、それに包まれるバービーちゃんたちではなく、メリル・ストリープの演技だ。

 この知的で、セレブで、悪魔的な猛女は、メリル・ストリープが演じる以外には考えられない。それほどの存在感だ。
 「悪魔のように冷たい女」と思われるミランダの、隠れた人間性を見事に演じるメリル・ストリープは、ラストの、車の中からアンディを見る眼差しで締めくくられる。
 向かうところ敵なしのメリルの凄さを再認識すれば、3度目のオスカーだって夢ではない。

 貫禄のメリル・ストリープに、可愛いアン・ハサウェイがどれだけ食いついていくか、といった目線で観ても面白い映画だ。

 仕事が充実すれば、反対に私生活が奪われていく。
 こんなジレンマに陥る働く者たちに、本当の幸せって何だろう、って問いかけてくる。
 だからこそ逆に、どんな業界でも、どんな仕事でも、プロの厳しさが見えてくる。

 女性にはもちろん、男性たちにも推薦できる映画です。
 
“That's All”