TEA FOR ONE

まぁお茶でも飲みながら気ままに、好きなことを、すこ~しネタバレしながら、のんびりと………。

和モノ事典1970's 人名編



 Hotwax*presents 『和モノ事典1970's 人名編』が24日に発売されました。

 70年代に、映画界、音楽界において活躍した人たち約960人を紹介しています。
 50人ほどは2頁にわたり写真とともに掲載されており、特に、レコジャケやスチールなど貴重で珍しい写真からは、70年代の何かヒリヒリする空気やアブナイ匂いが香りたち、時代を漂流した存在感に飲み込まれそうになります。

 いきなりの、秋吉久美子のヌードにクラクラし、安藤昇のコワモテにビビらないよう……(笑)。

 見開き頁の記事は、70年代の魅力が十分に伝わるような文章になっており、70年代を知らない世代には新たな探索を、そして同時代に生きた世代でも、自分たちの知らなかった分野への道先案内になると思います。
 読みごたえ充分です。

 付録は、秋吉久美子主演の日活映画『バージンブルース』の原寸大オリジナルポスターの復刻です。

◆和モノ事典1970's 人名編 発行元:ウルトラ・ヴァイヴ 
               発売元:(株)シンコーミュージック
              定価:2,625円(税込)

 

 これに続くHotwax*presents の書籍『Queen of Japanese Movie~from野良猫ロックto女番長ブルース』は、12月25日発売予定です。
 貴重なポスターやスチールが多数収録の全頁フルカラー。
 初回限定は、『野良猫ロック・セックスハンター』の完全版サウンド・ファイルの12cmCDが特典で付きます。

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赤塚不二夫のまんがNo.1 ~シングルズ・スペシャル・エディション



 漫画家赤塚不二夫の漫画家業50周年を記念して、完全限定版で『まんがNo.1』が復刻された。

 アメリカのパロディ雑誌『MAD』に触発され、1972年に赤塚不二夫が私財を投げうち創刊した雑誌がこの『まんがNo.1』で、月刊誌として6冊、特別号として4冊の計10冊が刊行された。

 京王線沿線のアパートで暮らしていたころ、ぼくも何冊か購入していた。近所の小さな本屋の、大人の雑誌売り場に置いてあったのだが、なぜそんな所に置いてあったのかは、今回の長谷邦夫と奥成達の対談によって判明した。
 現在、高値で取引されている『まんがNo.1』なのだが、残念なことに二十数年前の引っ越しのときに、キネマ旬報、60年代からの「映画の友」「スクリーン」、ニュー・ミュージック・マガジン、ボーイズ・ライフやヤング・ミュージック等々…ともに売り払ってしまった。いまでは、全ての雑誌に対して痛恨の極み!

 まぁ、そんなことはどうでもよくて、この雑誌の目玉は、付録のソノシート・レコードだった。
 ただ皮肉なことに、このソノシートを付録にしたために雑誌コードが取れず、たったの6号しか刊行されなかった雑誌なのだ。

 今回はそのソノシート全6枚6曲をリマスタリングしての完全CD化であり、月刊誌6冊から厳選した採録マンガや記事252頁の超豪華な「ベスト・オブ・まんがNo.1」をブックレットとした『シングルズ・スペシャル・エディション』なのだ!

収録曲
01. おまわりさん/唄:少年A
02. DISCOVER WAR~自衛隊讃歌/唄:中山千夏 演奏:佐藤允彦トリオ
03. スケバン・ロック/唄:カミソリQ子(ナレーション:小野ヤスシ)
04. ペニスゴリラアフリカに現る/演奏:山下洋輔トリオ
05. 桜三月散歩道/唄:井上陽水(ナレーション:大野進)
06. ホイ!/唄:三上寛


 1曲目の少年Aとは三上寛。
 この放送禁止歌『おまわりさん』は、正規レコード発売の予定でプレスまで行った末に発売禁止になったのだが、去年の暮れに発売されたアルバム『補遺』に収録され、やっと日の目を見た。『おまわりさん』のB面が『ホイ!』でした。
 この2曲以外は、完全初お披露目である。

 井上陽水の『桜三月散歩道』は、同じ年に出たアルバム『氷の世界』とは別テイクで、朗読部分は大幅にロングヴァージョンであり、ナレーションは『氷の世界』の録音エンジニアの大野進が受け持っている。レアです。
 当時は、こちらの方が耳慣れていた。

 『スケバン・ロック』を唄っているカミソリQ子とは、行方不明だった青山ミチです。
 作曲つのだひろのこの唄を、今、大西ユカリで聴きたいなぁ。

 『自衛隊讃歌』は、反戦自衛官の声明文に曲をつけたブルースで、歌うは70年代にウーマン・リヴや反戦などの市民運動の急先鋒だった中山千夏。

 収録漫画と記事の方も豪華。
 藤子不二雄の映画のパロディ漫画や山上たつひこの幻の作品をはじめ、長谷邦夫のパロディ、杉浦茂、谷岡ヤスジ、日野日出志、湯村輝彦、佐伯俊男、及川正通、平岡正明ら、昭和マニアには涎が出るものばかりです。

「県警対組織暴力」*深作欣二監督作品

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監督:深作欣二
脚本:笠原和夫
出演:菅原文太、松方弘樹、梅宮辰夫、金子信雄、成田三樹夫、池玲子、室田日出男、川谷拓三、佐野浅夫、弓恵子、藤岡重慶

☆☆☆☆ 1975年/東映/101分

    ◇

 ♪真夜中お茶漬け食べるたび
   松方弘樹真似て 流しで茶碗を洗い
     笑うアンタもういない

 大西ユカリの『「県警対組織暴力」をもう一度』のこのワンフレーズは、この映画の名シーンのひとつだ。

    ☆

 深作欣二と笠原和夫の『仁義なき戦い』が終わり、再びふたりが組んだこの日陰者物語は、『仁義なき戦い』に比べるとパワー不足の感があるとしても、随所に刻まれた俳優たちの名演技と台詞の数々が“情”として記憶に残る傑作に仕上がっている。

 架空の町を舞台に、市会議員と警察の癒着や利権と抗争のなか、マル暴の巡査部長・菅原文太と地元ヤクザの組長代理・松方弘樹との儚い関係を描いたストーリーで、カタルシスもなく、ただただ無情に終わる。

 元組長で市会議員の金子信雄と、ヤクザの成田三樹夫らと対立するのが松方弘樹で、文太は過去にある事柄から松方と一緒につるんでいる。

 お茶漬けシーンは、酔っぱらった文太をうらぶれたアパートの一室に送り届けた松方相手に、ふたりの関係を回想シーンとして出てくる。ザラついたモノクロ画面だっただけに、余計に印象が強い。

 6年前。敵対する組長を殺した松方が、文太のひとり住まいの部屋に自首をしにくる。
 連行する前に茶漬けを食わせる文太。
 一点を凝視しながらガツガツ茶漬けをかっ込む松方。
 文太が本部へ電話をかけるその後ろで、素っ気ない流し台で茶碗を丁寧に洗う松方がいる。
 そんな松方の姿をみて、電話を置く文太。いつしか事件は迷宮入りになる………。

 「あの姿を見たときから、おまえの旗をかかげ持ったんじゃ。男になれや、男に……」と、酔い潰れていく文太のそばには、出て行った女房と子供の写真がひとつ………。
 松方はそっと部屋を出て、外で待っていた情婦の池玲子に「今夜から面倒みちゃれ」と言い残して立ち去る。

 そんな松方を、ラストには撃ち殺す文太。
 寂し気な姿に、むせび、鳴り響くテナーサックスの音色。

 大西ユカリと新世界の『「県警対組織暴力」をもう一度』の間奏のサックスは、このシーンへのオマージュになっている。

    ☆

 名シーンと言えば、取り調べ室で全裸にされメチャクチャ痛めつけられる川谷拓三がいる。山城新伍と菅原文太ふたりの大スター相手に、一世一代の名演技でその存在感を極めていた。

 このあと警察署の男便所のなかで、川谷に女房と逢い引きさせる文太の“情”も見逃せない。

 佐野浅夫扮する中年のベテラン刑事の哀れや、何かにつけて「ヤクザよりアカを潰せ」と言い放つ汐路章。マブダチの刑事・山城新伍をやむなく撃ち殺し、泣き叫ぶヤクザの室田日出男。みんな脳裏に残る。
 倉庫の隅で文太に懐中電灯で照らし出され、震えて、拝みながらダンヒルのライターを差し出すちんぴら奈辺悟のエピソードも忘れ難い。。
 そして傑作は、オカマの田中邦衛と、生首をゴロリと斬られる片桐竜次だろうか。

This is Miki Hirayama



 先日、TV『徹子の部屋』のゲストに平山みきが登場していた。
 
 古い着物で豪華なドレスやブーツをデザインするアーティストぶりを披露しており、ご自身もいつもの派手な衣装とウィッグで、いつ拝見しても変わらぬ美しさでした。

 ばんば氏と離婚して2年近く、現在も京都に住まいを構えているそうで、最近ではライブ活動も始め、そして先月、アルバムまでリリースしたと聞き、早速購入したわけです。

 アルバム・タイトルはズバリ!『This is Miki Hirayama

 惹句が“ビューティフル時代のヴィーナス

 そうそう、平山三紀(当時の明記)の誕生は“モーレツからビューティフルへ”の時代でした。

 彼女の歌声は嫌い好きを二分するほど独特で、それでいてしっかりした歌唱力から生まれるエモーショナルな響きが、ぼくを完全に虜にしていました。それは今でも。

 さて、このアルバムは、名曲が新しいアレンジでふんだんに蘇っています。
 ドゥ・ワップ・アカペラで歌う『真夏の出来事』から、ジャズ・アレンジで歌う『マンダリンパレス』。『恋のダウンタウン』はハード・ロックしていて、どれもライヴ・ハウスで聴きたくなります。

収録曲
01. 真夏の出来事
02. 恋々遊歌 *
03. ビューティフル・ヨコハマ
04. マンダリンパレス
05. 真夜中のエンジェル・ベイビー
06. 恋のダウンタウン
07. 黄昏のビギン 
08. 時の流れに身をまかせ
09. 冗談じゃない朝
10. あなたの来る店 
11. コートにすみれを


 数々の名曲を歌い直しても、デビュー当時と変わらない歌声が素晴らしい。何年も同じ歌を歌っていると変なクセをつける歌手が多いなか、平山みきの歌は何も変わらないのですから。

 2曲目の『恋々遊歌』は、筒美京平・橋本淳の書き下ろし新曲!! うれしいじゃないですか。
 大人のおんなの恋が、ポップなミディアム・テンポで展開する世界は紛れもないみき節。
 心地よいです。

 ちあきなおみの歌で親しまれている『黄昏のビギン』と、テレサ・テンの『時の流れに身をまかせ』も、ジャズにアレンジされた逸品。特にしっとりと歌う『時の流れに身をまかせ』は、見事にスタンダード・ジャズに変身しています。
 以前、『CABARET GIRL』と題してYOU'D BE SO NICE TO COME HOME TOGEORGIA ON MY MINDSATIN DOLLなど、ジャズの名曲を歌ったアルバムも出していたほど、ジャズ・シンガー平山みきも魅力的です。




    ☆    ☆

 ブックレットにはライヴ・ハウスで歌う平山みきの写真がいっぱい載っており、ヴィジュアル・クイーンの名も廃れてはおりません。

「おんなのうた」 大西ユカリと新世界



 トラックの運ちゃんの父親譲りか国道をブっ飛ばす女子高生。夢を信じて大阪へ出てきた世間知らずも、夜のディスコを遊びまわる知ったかぶり。東映映画の看板に好いた男を思いだし、それからというもの、夜の大阪でいろんな男に身をまかせ、それでも青春物語みたいな恋もあり、バリバリ働きバリバリ稼ぐ。派手な仕事のわりに苦労も多く、男に騙されながら、ときどきはグチを言ったりしながら、いつしか子持ち。それでも息子に向かって、カアちゃんはおんなとして生きてきたんやと胸を張る。こんな人生でも、泣くことはない。棄てるものがあるうちは、生きていこやないか。

 大西ユカリと新世界の新アルバムです。

 
収録曲
01. ETC
02. 夢のかけら
03. 涙のディスコナイト
04. 「県警対組織暴力」をもう一度
05. 赤いシャツ
06. アイツの話
07. 海へ行く約束 
08. 細うで奮戦記
09. ちょっとまちがえた
10. 話聞いてよ 
11. マリン・ブルー 
12. ルンバでブンブン
13. 棄てるものがあるうちはいい


 『「県警対組織暴力」をもう一度』に惹かれた。

 ♪あの頃アンタと行った
   映画がかかっている

 ♪県警対組織暴力
   菅原文太
    雨の新世界東映
     併映 総長賭博とさそり

 グッとくるではないか。


杉本美樹vs池玲子




 Hotwax*trax杉本美樹vs池玲子 ~女番長流れ者/ふうてんぐらし~』である。
 既発の『女番長ゲリラ』『やさぐれ姐御伝 総括リンチ』とのダブリが多いかと思いきや、別ヴァージョンの方が多い。
 ただし、『ふうてんぐらし』のテイク2みたいに、テイク1とあんまり大差ないものもあるのだが。

 このCDの目玉は杉本美樹の2曲。
 ひとつは『0課の女/0のバラード~女の爪あと』で、もちろんシングル・ヴァージョンではなく劇判使用の歌声。
 梶芽衣子の「怨み節」に似た曲調が、彼女の無愛想な魅力と重なっている。

 映画『0課の女』は、梶芽衣子の『さそりシリーズ』と同じ篠原とおるが原作で、梶芽衣子が『さそり』4作品で降板したあと、ヒット作をもう一度ということで制作された作品。
 赤いコートに緑のミニスカート、真っ赤な口紅、そして赤い手錠を手にする女刑事・零は、杉本美樹の抑揚のない台詞廻しがクールさとして表現され、彼女の代表作といってもいい。
 ただし、彼女自身に欲がなかったのか、この後引退をほのめかしたりしており、惜しくもシリーズ化には至らなかったのです。
 Vシネマ『ゼロ・ウーマン』として、飯島直子や武田久美子らで何作か制作されているけれど、やっぱり杉本美樹に勝るものはないな。

 そしてもう1曲は『温泉スッポン芸者』。
 映画は観ていないけれど、この歌は迷曲なり(笑)。
 
 ♪ヒ~コヒ~コスッポン ヒコスッポン

 このフレーズが耳に付くぅ~っ………強烈。

 このHotwax*traxシリーズのなかでは、粟津號の「♪なんまんだ なんまんだ~人体改造………」と双璧であろう。

 それでも、キワモノ的作品のなかでも荒木一郎のテーマ曲は美しい。

収録曲
01. 0のバラード~女の爪あと(唄:杉本美樹)
02. 0課の女/赤い手錠  M-18(音楽:菊池俊輔)
03. 女番長 タイマン勝負 M-5(音楽:広瀬健次郎)
04. 0のバラード~女の爪あと part.2(唄:杉本美樹)
05. 温泉みみず芸者 M-3(音楽:鏑木創)
06. 温泉スッポン芸者(唄:杉本美樹)
07. 恐怖女子高校 アニマル同級生 BGM(音楽:鏑木創) 
08. 女番長流れ者(唄:杉本美樹)
09. ふうてんぐらし part.1~*take2(唄:池玲子)
10. 0課の女/赤い手錠 M-20(音楽:菊池俊輔) 
11. 不良姐御伝 猪の鹿お蝶 M-2(音楽:荒木一郎) 
12. ふうてんぐらし part.2~*take2(唄:池玲子)
13. 温泉スッポン芸者 M-24(音楽:荒木一郎)
14. 温泉スッポン芸者 テーマ(音楽:荒木一郎) 
15. やさぐれ姐御伝 総括リンチ BGM(音楽:鏑木創) 
16. お蝶のブルース(唄:池玲子) 
17. 徳川セックス禁止令 色情大名 C-1(音楽:荒木一郎) 
18. ジュテームはさよならの始まり inst(音楽:荒木一郎)
19. 0課の女/赤い手錠 M-9(音楽:菊池俊輔)
20. 0のバラード~女の爪あと(カラオケ)
21. 0のバラード~女の爪あと part.2(カラオケ)
22. ふうてんぐらし(カラオケ)
23. ふうてんぐらし part.2(カラオケ)


ミスター・スローハンド

clapton2006.jpg

 18日、名古屋レインボーホールで、エリック・クラプトンの来日公演を観てきた。
 クラプトンのコンサートへ行くのは実に13年ぶり。今回は初のトリプル・ギター・バンドということで、特にデレク・トラックスが参加したことがコンサートへ出向く大きなきっかけになったのだが、いやぁ、期待以上のものを聴かせてもらった。

 全ヨーロッパ公演や大阪初日では“Pretending”から始まるセットリストが、いきなり“Tell the Truth”から始まったのには驚いた。
 そして、間髪入れず“Pretending”につづき、“Got to Get Better in A Little While”まで一気。
 “Pretending”のリードは全てデレクがとっていた。
 ごっついスライドギターを聴かせるデレクの腕前は。本当に巧い。

 トリプルギターの本領は、スローブルースの“Old Love”と“Little Queen of Spades”で決まった。

 凄い! 震えがきた! 

 なんだかレイボーホールなのにフィルモアに居るみたいな錯覚になり(フィルモアへ行ったことはないのだが……笑)、ドイル・ブラムホールIIはジミ・ヘンドリックスみたいに聴こえるし、デレクに至っては完全にデュアン・オールマンが降りてきてたね(笑)。まるで70年代のステージを観ているかのようだった。デレクのなんと素晴らしい指弾きよ!! 
 ミスター・スローハンドの横に、スカイドッグと呼ばれた男“デュアン・オールマン”の生まれ変わりの若者が立っているのだよ。
 涙が出そうだった。
 いやぁ、本当に感動した。

 今回のツアーで、Derek & The Dominosでの曲が多いのは、やはりデレク・トラックスを同行させることから生まれたのだろう。
 デレクがいたことで、デュアンのパートを安心して任せられたのだからね。
 アコースティック・セットでは、デレクがドブロ・ギターも披露していた。

 特筆すべきは、この名古屋で“Any Day”の代わりに“Before You Accuse Me”を演奏。
 これは今ツアー初登場だ。

 アンコールはあっさりした“Crossroads”で、メンバーの退場も舞台上の勢揃いがなく、本当にあっさりした終わり方だったのだが、このツアーは他もそんなものなのかな。

 演奏に大満足だったので、そんな終わり方でも許します………。

    ☆    ☆


セットリスト
01. Tell the Truth
02. Pretending
03. Got to Get Better in A Little While
04. Old Love
05. Motherless Children
sit down set
06. Driftin' Blues (solo)
07. Key to The Highway
08. Outside Woman Blues
09. Nobody Knows You When You're Down and Out
10. Running On Faith
standing
11. After Midnight
12. Little Queen of Spades
13.Before You Accuse Me
14. Wonderful Tonight
15. Layla
16. Cocaine
encore
17. Crossroads




 slow bluesとsit down setでは、観客も座って鑑賞。中高年のおじさん、おばさんが多いのだから、これは嬉しいかったぞ(笑)。

JABB

 最近、休みになるとターンテーブルを廻している。
 CDではなくレコード盤を聴いているということで、十数年以上触っていない棚から、CD化されていない歌謡曲や日本のPOPミュージックを引っ張り出しては、「えっ、こんなレコードも持ってたんだ」なんて思いながら………懐古趣味に浸っている、のかな?

 そんな中でよく聴いているのが、79年5月に発売されたハード・ポップ・グループJABBのアルバム。



 実は、グループの存在自体を失念していたのだが、メンバーがかなり魅力的だ。
 ギターが元ズーニーブーの高橋英介で、ドラムが元キャロル、ダウンタウン・ブギウギ・バンドに在籍していた相原誠。
 そしてフロントが、ミュージカル「ヘアー」や「ジーザス・クライスト・スーパースター」に参加した坂本めぐみ(以前紹介した、映画『ブルーレイン大阪』の劇中ライブ・ハウスで熱唱する姿が見られる。)と、『愛するってこわい』の大ヒットをもつ“じゅん&ネネ”の梢ネネこと高橋早苗(当時は高橋英介と夫婦)のツイン・ヴォーカル。

 シングルカットは、島武実作詞・宇崎竜童作曲の『ホット・サマー・ジャンクション』。歌謡曲テイストなディスコ・ロックで、竜童らしい乗りの曲。
 他にも、熱唱系で歌い上げる『ベルベット・ナイト』。スロー・ブルース・ロックで泣きのギターが聴かれる『ニューヨーク・クィーン』。歌謡ラテン・ロック風な『追跡のサンバ』(ネネの作詞作曲)。ラブ・シックな『ドレスアップの夜』…………と、歌謡曲っぽさとポップなロック・テイストで、坂本めぐみのハスキーなシャウトと、高橋早苗のしっとりとしたヴォーカルが絡み合う好サウンドに仕上がっている。

 ただ、バンドは成功に至らなかった。
 当時は大橋純子や庄野真代、中原理恵など歌の巧い女性シンガーが売れたころ。女性ヴォーカルのバンドだけでは、目指すところが定かではなかったのだろう。

「16 ブロック」

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16 BLOCKS
監督:リチャード・ドナー
脚本:リチャード・ウェンク
主演:ブルース・ウィリス、モス・デフ、デヴィッド・モース

☆☆☆★ 2006年/アメリカ/101分

    ◇

 開巻、血みどろな殺人現場にいる刑事に、手の空いてるアイツを、と呼び出されたジャック・モーズリー(ブルース・ウィリス)。交代の制服警官がくるまで夜通し死体の見張りをさせられるのだ。つまらない仕事を押し付けられても、ただ惰性で過ごす冴えない中年刑事。
 真夏のニューヨークの汚いアパートの一室。空調をオンにして、ビールと雑誌を片手に死体の横でソファに身体を沈める男の、なんと寂しい姿よ。
 この、ブルース・ウィリスの実年齢よりグッと老け込んだ、人生を捨ててしまったかのような無気力ぶりの登場に、まず目を奪われた。でっぷりと腹が出たアル中ぶりが、なかなか良い。
 
 夜勤明けの午前8時。マンハッタンの分署に勤めるジャックは上司から、仮釈放中に悪事を働いて拘留中の囚人エディ(モス・デフ)を、ある事件の証人のために“16ブロック”先の裁判所へ午前10時までに護送してくれと頼まれる。たった15分程度で片付く簡単な任務が不運の始まりとなる。
 護送するはずだった警官が交通渋滞に巻き込まれてのこと。だから護送するジャックたちも、まずはニューヨークの朝のラッシュに引っ掛かる。交通渋滞はもちろん、地下鉄も何もかも雑踏する街がニューヨークだ。
 実際にニューヨークに行ってみると、朝夕のその凄さを体感できる。特にダウンタウンとニュージャージーを結ぶ近辺は想像以上で、何度も行くなかで一度だけ経験をしたが、二日酔いで疲れの溜まったジャックでなくても嫌気がさす。
 
 その雑踏のなかでエディの命が狙われた………。

 追っ手を射殺し、車を捨て、身を隠し、応援を呼ぶ。現われたのはかつての相棒フランク(デヴィッド・モース)と殺人課の刑事たち。実は自分たちの汚職を隠すために、エディの命を狙う張本人だった。ジャックは反射的に仲間たちに銃を向け、エディを連れて逃避行に出る。
 マンハッタン分署の警官たちを敵にまわしてしまった彼らが、時間までに裁判所に辿り着けるのか。

 手に汗握るサスペンスが繰り広げられる。

 マルベリー・ストリートからキャナル・ストリート。そしてチャイナタウンやリトル・イタリー。ニューヨークのダウンタウンを十二分に活かした逃避行は、特にチャイナタウンの“迷宮”が面白い。
 いくらニューヨークの撮影とはいえ、この混雑した地区での撮影の困難さを想像してしまうくらい、手持ちカメラでリアリティある街のライブ感が映される。
 ニューヨーク好きには堪らない。

 黒人青年エディ(モス・デフ)が無闇矢鱈と喋りまくり、字幕スーパーを読む観客にはうるさくて面倒と思うひとがいるだろうが、彼の一見無駄話と思える喋りはきちんとストーリー核に嵌っている。このウザイ喋りが、ラストで効いてくるのだな。エディの早口で大きな声が巧く活かされているシーンもある、よくできた脚本だ。
 このマシンガン・トークのモス・デフは、ラップ・ミュージシャンの俳優ということで納得。巧いキャスティングだ。

    ☆    ☆

 映画は問う。

 人間は変わることができるのか。

 酒に溺れる男と、人生の半分以上を刑務所で暮らした男の再生物語に、
 人間そうそう簡単に変われるものじゃないよ。
 と、答えるのは容易いことだけど、
 必要なのは「変わってみせる」「変わらなければ」とういう強い意志が問題なのだ。

 このメッセージが積み重なり、ラストシーンにホロリとする101分だった。

 そして更に、クロージングに流れる“愛の伝導師”バリー・ホワイトの「Can't Get Enough Of Your Love,Baby(あふれる愛を)」がいいね。
 チャック・ベリーとバリー・ホワイト、このふたりが要です。

今月もHotwax 漬け

 まずは19日に、東映ピンキー・ヴァイオレンス・シリーズの最終章ともいえるCD『杉本美樹 vs 池玲子 ~女番長流れ者/ふうてんぐらし』が発売。
 これまでの『女番長ゲリラ~やさぐれ歌謡最前線』『やさぐれ姐御伝 総括リンチ~やさぐれ歌謡最前線』とダブルものが多いようだが、杉本美樹の映画「0課の女」からの劇伴が目新しいところだろうか。
 やっぱり買いでしょう。

 もうひとつは、24日発売のビジュアルBOOK『HOTWAX PRESENTS :和モノ事典 1970's 人名編』。
 70年代の映画・音楽から、俳優、監督、脚本家、歌手、バンド、作詞家、作曲家、編曲家、プロデューサーなど主要人物をなんと1,000人網羅。未発表写真・貴重写真が約800点。こんなんのを待望してたんですよ。
 付録は、秋吉久美子嬢の『バージンブルース』オリジナルポスターの原寸大レプリカだそうだ。
 秋吉久美子、可愛かったよなぁ。

35万人の願い

 3日に行なわれた、中日ドラゴンズのリーグ優勝を祝うパレードに、仕事中にもかかわらず沿道に並んで選手たちに感謝の声援を送ってきた。
 名古屋の繁華街ド真ん中には、35万人ものファンが詰めかけていた。日本一になれなくても、こんなにも凄い数のひとたちが声援を送るドラゴンズのファンで良かった。(シミジミ)

 日本シリーズの悪夢があったとはいえ、146試合闘い抜いてのチャンピオンフラッグには、何ものにも代え難いものがある。
 負け惜しみではなく、ドラゴンズは12球団の中で一番強かった。数字を見れば、それは間違いない。

 落合監督の新たな決意は“強いチーム”から“勝つチーム”へ。

 まずは、ファンの願いはここ何年もセリーグ・チームにない、連覇。
 夢のつづき、見させてもらいましょう。